野村 明日花
楽天モバイル株式会社勤務
卒業:2018年度
2015年4月に立命館大学国際関係学部グローバル・スタディーズ専攻入学、2019年3月卒業。2019年4月に楽天グループ株式会社入社。楽天モバイル株式会社UX改善推進室UQM部に所属。
自由に自分を表現できる環境が
学力はもちろん、人間性をも磨いてくれた。
めざしたのは日本をもっとグローバルにできる会社
私の就職活動の軸は「日本をもっとグローバルにできる会社」でした。しかし、具体的に何がしたいのか、自分の得意とすることは何なのかをうまく分析できていなかったため、当初はメーカーやIT、通信など、さまざまな業界にエントリーし面接を受けていました。そんな中で、人も社風も自分に合うと思ったのが楽天グループ株式会社です。「日本をエンパワーメントする」という会社のキャッチコピーに共感し、世界的にも注目されているがまだまだ知名度を伸ばすチャンスがある点も魅力でした。また、常に新しいプロジェクトが動いており、若い社員でも活躍できる場面が多いと感じたのも理由の一つです。新しいことにチャレンジし自分の意見を発信していきたいと考え、迷いなく入社を決めました。
今の業務内容は主に2つあります。1つは、楽天モバイルの基地局設置における、営業・工事会社とエンジニアとの架け橋です。エンジニアは英語を話す方が9割なので、通訳を兼ねて営業・工事会社の方との連携を図っています。例えば、基地局設置のための建物や土地を貸してくださるオーナー様がいない場合、エンジニアと相談して効率的に電波をキャッチできる場所がないか代替案を探ります。物件選定やオーナー様との交渉はかなり難しいことが多いですが、他社にはないスピードで進んでいる事業に貢献できて、やりがいを感じています。
2つ目は楽天モバイルのVoice of Customer(VoC)対応です。電波状況などについてのクレームに対して、エンジニアと連携しながら一つずつ解決策を提案し、お客様の満足度向上を図っています。お客様の生の声を聞ける唯一の部署であり、誇りを持って仕事をしています。
私の所属するUQM部は新設の部署で、20代の社員が8割を占めているのが特徴です。そのため、若い考え方で新しいアクションや改善アクションを生み出すことができ、入社3年目、4年目ではなかなかできないような貴重な経験を日々しています。
「どんな場面でも意見を言う」力は今も役立っている
もっとも印象に残っている授業はGSG(グローバル・シミュレーション・ゲーミング ※1)で、入学時から食糧難や貧困問題に興味があったため、チャリティー団体Oxfam役として参加しました。事前準備の授業ではチームでアクションプランを作成し、GSGの本番では実際に国に支援をいただいたり、貧困国に支援をしたり、リアルな交渉ができました。学部の学年全員が参加するため国際関係学専攻の学生と交流するよい機会でもありました。
また、グローバル・スタディーズ専攻の学びを通して培ったのは、どんな場面でも意見を持ち、発信することです。理解が100%でなくても特に意見がなくても、意見を言わなければならない場面が非常に多かったので、入学当初はとても苦戦しました。ですが、グローバル・スタディーズ専攻の学生は、多様性を受け入れ、さまざまな意見を聞きたい人がほとんど。否定されることは一切なく、自分の意見を自由に表現できる環境で、卒業する頃には自然とどんなトピックに関しても意見ができるように準備していました。
こうした「どんな場面でも意見を言う」力や「人の意見を否定しない」力は、今の仕事にも活かされています。会社の公用語が英語で、全社ミーティングやエンジニアとのミーティングは英語で行っているため、グローバル・スタディーズ専攻で学んだビジネス英語も役に立っていると感じます。
入社1、2年目は自分がこの会社で何をしたいのか明確にはわかっていない状況でしたが、社会人3年目になって自分の得意なことがある程度理解できるようになりました。そこで、社内のジョブローテーションを活用して、さらにパフォーマンスを上げられる部署に異動することが現在の目標です。声を上げれば、自分のしたいことや希望の部署に異動できるチャンスもある会社なので、今は自分の置かれた環境で120%のパフォーマンスができるよう取り組んでいます。楽天グループは、事業部によって業務もオフィスの雰囲気もまるで転職したかのように違うと聞いているので、異動を自己成長のステップアップにつなげたいです。それは、楽天グループという大企業だからこそできることだと思います。
※1 GSG(グローバル・シミュレーション・ゲーミング): グローバル・スタディーズ専攻と国際関係学専攻の学生たちが、実際の国際課題を解決するために模擬的に国際交渉を行う授業。
多様性を認め、相手を否定しないことに感動
国際関係学部の一番の魅力は「多様性」です。小学校までアメリカで過ごしていた私は、日本の中学校で人間関係に苦戦しました。クラスメイトに価値観などの違いをあまり受け入れてもらえず、友達とのコミュニケーションが非常に難しかったです。その経験もあり、私の人生の軸でもあり就職活動の軸でもある「日本をグローバルにしたい」という考えが生まれました。国際関係学部には世界中から集まる多国籍な学生と、世界を知りたい日本人しかいないため、多様性を受け入れて、相手を絶対に否定しません。そのことに入学してすぐに感動をしたのを今でも覚えています。学力はもちろん、人間性をも磨いてくれました。本当に国際関係学部グローバル・スタディーズ専攻でよかったと感じています。