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▼▼EVENT(スポーツ/学芸)▼▼ ─────────────────────────────────────── イベント・大会の中止や順延が相次いでいます。 ご案内できるイベントがなく、申し訳ございません。 新型コロナウイルス感染症が一日も早く終息し、皆様にイベントのお知らせができるように願っています。 |
▼▼輝く学生インタビュー▼▼ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第155回 輝く学生インタビュー いま私たちができることを?子ども向けオンライン運動教室の試み スポーツ健康科学研究科 松元 奈津紀さん ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このコーナーでは、立命館でいまを精一杯頑張り、輝いている学生や団体を紹介します。今回ご紹介するのは、松元奈津紀さん(スポーツ健康科学研究科1回生・埼玉県出身)です。2020年5?6月に、運営スタッフの一人として子ども向け運動教室をオンラインで配信されました。インタビューを通して、今回の取り組み、大学院での研究についてお伺いしました。 Q. オンライン配信による子ども向け運動教室について教えてください。 5月7日(木)?6月4日(木)の毎週月・木曜日に15時から15分間、ビデオ会議システム「Zoom」を使って、小学生を対象に運動教室を無料で実施しました。全9回開催、1回あたりの参加者数は、約20?30名でした。 この運動教室は、私が所属している研究室の藤田聡先生、研究員の鳥取伸彬さん・中野大輝さん、学部生4名と私の8名で企画・運営しました。運動生理学が専門の藤田研究室では、「サルコペニア(加齢性筋肉減弱症)の予防・改善を目的としたトレーニング方法」など運動機能の向上・健康増進に関する研究に取り組んできました。 コロナウイルスの影響で小学校が休校となったため、最初は動画配信サービスを使って運動を紹介していました。しかし、「これだけでは運動を習慣化することは難しい」と感じたところから今回の取り組みはスタートしました。運営スタッフで話し合い、運動不足の解消を目的として、休校で自宅待機している小学生を対象にオンラインでの運動教室開催を決めました。オンラインでリアルタイムに参加できる形式であれば、「決まった時間に運動を行なう」ということの習慣化ができると考えました。また、レクチャー役のスタッフや同世代の参加者と一緒に取り組むことができ、子どもたちは楽しく参加できるのでないかと思いました。 Q. 教室を実施するにあたり、準備はどのように進めましたか。 4月7日(火)の緊急事態宣言後から準備を始め、1カ月後にスタートしようと決めました。この教室の準備にとりかかった当初、「面白そうな企画ではあるけれど自宅でわざわざ運動する子どもがいるのか」と、私は半信半疑でした。また、「Zoom」を使用するための設定などは、保護者に協力いただく必要もあり、「あまり参加者が集まらないのでは…」とも内心思っていました。当日の役割分担や実施する運動プログラムなどは、LINEを活用して調整しました。 Q. 教室ではどのような運動を実施されましたか。 上半身・下半身・腹筋など全身をしっかりと動かす5種目を2セット、計10分間行ないました。1種目につき30秒間の運動、その後30秒間の休憩、計60秒間を1セットとしました。この運動は、これまで藤田研究室で効果を実証してきた運動プログラムであり、20mシャトルランで測定可能な全身持久力の向上が期待できます。種目を選ぶにあたっては、2点を意識しました。 1つ目は、「シンプル過ぎず、難し過ぎず」ということです。あまりにも簡単な動きばかりになると、小学生は飽きてしまいます。一方、難し過ぎると「どうすればいいかわからない」と動きについていけない子どもが出てきます。例えば、1セット目はスクワットを普通に行ない、2セット目ではスクワットのあとにキックを入れるといったバリエーションをつけるなどの工夫をしました。 2つ目は、誰でもどこでも参加できることです。マンションにお住まいの方もいるため、ジャンプ系の運動は省いたプログラム構成を考えました。 Q. 実際に教室を開催していかがでしたでしょうか。 教室開始の1時間前に運営スタッフ全員で「Zoom」会議を行ない、当日の流れ・画面の調整を行ないました。レクチャー役1名がカメラの前で動き、それを子どもたちが見ながら真似をして運動するというかたちで実施していたため、「レクチャー役の全身が映るようにカメラを調整すること」「指導の際の声が十分に聞こえること」を意識して事前のセッティングを進めていました。 オンラインでの配信中は、「Zoom」の画面の切り替え、音声のオン・オフを担当していました。実は、第2回目のときにレクチャー役の画面が途中で映らなくなるトラブルに焦ってしまい、予備のレクチャー役の画面・音声に切り替えることができず、教室が中断したことがありました。 これ以降は、「こうすれば対処できる」といった具体的なところまでイメージして、画面を切り替えるときのボタンのチェック・対応の流れを確認のうえ、教室の運営に臨むようになりました。「しっかりと準備している」「何かあっても対応できる」と自信を持って当日の運営にあたることができるようになったことで、大きなトラブルはこの回以降発生していません。 Q. 教室の配信を重ねることで変化したことがあれば教えてください。 より充実した教室にするためには、どのような工夫が必要か、回を重ねるごとにスタッフの振り返り会で活発な意見交換が行なわれるようになりました。 例えば、最近『鬼滅の刃』という主人公たちが刀を使って戦うアニメが流行っているので、単にパンチ・キックといった動きに加えて、「刀で斬るように斜め上から斜め下に両手を振り落とそう」と考え、体幹をねじる運動を追加しました。 また、子どもへの声掛けをする盛り上げ役も追加するようにしました。もともとは振り返り会で、レクチャー役が次の運動を忘れてしまうことがあるので、「誰か『次はスクワットです』といったアナウンスをしてくれないか」というところから始まりました。「子どもたちの動きをみてアドバイスや声掛けを増やしたら、より楽しいのでは」といった意見もあり、盛り上げ役として2名配置することにしました。「ここはしんどいけど、最後まで頑張れ!」「もう少し、足を高く上げてみよう」といった声掛けを増やした結果、子どもたちがより一層楽しみながら取り組むようになりました。画面越しではありますが、子どもたちとのコミュニケーションが増え、休憩中におもちゃを映してくれる子どもも出てきて、「そのおもちゃ、かわいいね」といった声掛けをすることもでき、教室全体の雰囲気も明るくなりました。これは「Zoom」を使ってリアルタイムで配信したからこそ生まれたコミュニケーションだと思います。 参加者からは、「また参加したい」「とても楽しかった」という感想をたくさんいただき、全体的に満足度の高い運動教室をオンラインで提供することができたのではないかと思います。毎回約20?30名の参加がありましたが、当日の運営スタッフの負担などを考慮しても50名を目安に参加者を募っても運営できると思いました。藤田研究室のホームページ・SNSを使って広報を行ないましたが、藤田先生や研究員の鳥取さんの「知り合いへの呼び掛け」が一番効果的でした。しかし、「知り合いへの呼び掛け」には限界がありますので、今後実施することがあれば、より多くの保護者の方々にアプローチすることができる広報手段が必要であると考えています。 また、もともとは小学生を対象としていたのですが、毎回4?5名ほど、保護者の方々も子どもと一緒に参加してくださっていました。これは想定していなかったことですが、多くの方々に運動不足解消の機会を提供できたのではないかと思います。 Q. この取り組みの今後の方向性について教えてください。 運動教室は6月4日(木)に終了しましたが、「Zoom」を使って運動指導をする際のノウハウをマニュアルにまとめて、これから同様の取り組みを検討している方々に配布しようと準備を進めています。 また、私個人としては、この運動教室を高齢者の方々にも実施できないかと考えています。自宅にオンライン環境が整っているかといった課題はありますが、高齢者の方々の運動不足解消に向けたアプローチの一つとして、是非実施してみたいと思っています。 Q.大学院に進学された経緯を教えてください。 私は他大学から立命館大学大学院スポーツ健康科学研究科に進学しました。高校時代は選手でしたが、大学からはマネージャーとしてボート競技に関わってきました。練習のサポートに加えて、寮生活をしている選手たちの食事の準備もするなかで「どれくらいの強度の練習をしているのか把握したうえで、栄養面からも適切なサポートをしたい」という思いが強くなり、大学院への進学を決めました。 スポーツ健康科学研究科では、運動生理学・栄養学をはじめとして、「スポーツ」「健康」に関することを幅広い観点から学ぶことができます。また、琵琶湖が近いこともあり、ボート選手を対象とした研究を進めるには、最高の環境です。立命館を選んだ理由の一つに、入学前に見学したスポーツ健康科学研究科の院生室の特徴があります。院生室には一人一台のデスクが用意され、様々な研究に励む大学院生が集まります。ほかの研究室の方々と交流することもでき、より深い学び・研究につながると思いました。このような院生室は、私が通っていた大学にはありませんでした。まだ、院生室を活用できていませんが、今後積極的にほかの大学院生と交流していきたいと考えています。 Q.びわこ・くさつキャンパス(BKC)の印象はいかがですか。 東京都内にあった出身大学はビルのようなキャンパスでしたので、BKCの「圧倒的な広さ」に驚きました。このような状況下ですので、まだ数回しか行っていません。早くキャンパスの隅々まで探検したいですね。スポーツ健康科学部・研究科の基本棟「インテグレーション コア」には、MRIやトレーニングマシンなど、スポーツ健康分野における最先端の機器や設備が整えられていて、「早くここで勉強したい」という思いでいっぱいです。 また、一人暮らしをしている南草津の街並みも大好きです。生まれ育ったさいたま市中央区と同じような「都会過ぎない」落ち着いた雰囲気があり、とても過ごしやすいですね。 Q.大学院での研究と将来の夢について教えてください。 修士論文のテーマは、「ボート競技の身長・ストロークレート別METs値の測定」です。「METs」とは、安静に座っている状態を1METとして、様々な活動がその何倍のエネルギーを消費するか示した活動強度の指標のことです。ボート競技の「METs」を把握することができれば、選手たちが練習メニューや1日の摂取カロリーを考える際に非常に役立ちます。また、一般的にボート競技では、「1分間に漕ぐ回数」の指標である「ストロークレート」を基に練習メニューの強度を考えます。したがって、体格・ストロークレートを考慮した「ボート競技におけるMETsの早見表」を作成することができれば、より一層質の高い練習・栄養管理に役立つと考えています。この表を完成させることが大学院での大きな目標です。少しでもボート競技に貢献できるように、2年間しっかりと研究に励みたいと思います。 また、多くの方々の健康をサポートしたいという想いがあるので、食品メーカーへの就職や食育に興味を持っています。まだ明確ではありませんが、修了後の進路については、これからしっかりと考えていきたいと思います。 今回のインタビューは「Zoom」で行ないました。 高校入学後、同級生に誘われてボート部の体験会に参加されたときのこと。「見学で訪れた戸田漕艇場の広大さに心を奪われました。また、ボートに試乗したのですが、水上をスーッと滑る感覚が心地よく、すぐに入部を決めました」とおっしゃられていました。 インタビュー中、何度も「大学院での研究をボート競技に還元したい」とくり返し話される姿が印象的でした。目標に対するまっすぐな想いが、彼女に推進力を与えているのかもしれません。頑張ってください! |
▼▼編集後記▼▼ 6月22日(月)、「未来のBeyond Borders 応援サイト」に、新たに3名の動画を公開、現在15名の方々からのメッセージを掲載しています。 立命館大学での学生生活のイメージを少しでもお届けしたいと思い、「STORY Beyond Borders -挑戦者の物語-」を企画しました。 STORY #13「商社に就職、ミャンマーへ 27歳で出家を経験」 中村綾太さん(経営学部2009年卒、テクノロジー・マネジメント研究科2011年修了/静岡県出身) ~~~ 初めての一人暮らし。母のありがたみを感じた日々。 様々なバックグラウンド・価値観の方々と交わることの面白さやポテンシャルを感じた大学院時代。 商社に就職、3年目にミャンマー赴任を志願。27歳で「出家」を経験。 ~~~ STORY #14「NY国連本部で“JAPAN”の席に」 市野紗登美さん(国際関係学部2008年卒/長野県出身) ~~~ 「この世界で何が起こっているのか知りたい」そんな思いから、国際関係学部を受験。 アメリカン大学へ留学。寝る間もないほど勉強漬けの日々。 卒業後は、青年海外協力隊としてマダガスカルへ。“手洗いソングとダンス”を考案。 現在、外務省に出向中。NY国連本部で「JAPAN」のサインが光る席に…。 ~~~ STORY #15「職業:食器ソムリエ」 山本美代さん(国際関係学部2006年卒/愛知県出身) ~~~ 大学入学直後、周りとの“圧倒的な差”に打ちのめされ、劣等感、自己嫌悪…。 「何か変えなきゃ、行くしかない」で決めたカナダのブリティッシュコロンビア大学(UBC)留学。 「行動してみる」ことで、つかんだ自信。「人それぞれで違っていい」という価値観。 卒業後は、これまでなかった職業「食器ソムリエ」に。そして、家業の二代目。 ~~~ また、「おうちでLet's try!」動画も更新しています。是非挑戦してみてください! ・「パンケーキ作り」≫ ・「テーブルコーディネート」≫ 「未来のBeyond Borders 応援サイト」はコチラ≫ 動画視聴アンケートはコチラ≫ (立命館CLUB事務局 坂東) |
▼▼第185号読者プレゼント▼▼ 今回は、「フェイスタオル2枚セット」を3名様にプレゼントします。 プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。 なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします。 <応募締切:7/6(月)> 【パソコンの方はコチラ】 【携帯電話の方はコチラ】 ※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記のうえ、立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp) 応募必要事項 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想: (5)プレゼント発表時の氏名公開:可 否 (否の場合はイニシャルで表記いたします。 ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。) ▼185号読プレ当選発表▼ 多数のご応募ありがとうございました。185号の読者プレゼント当選者の発表です。 プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。 ・YMさん(群馬県)・まーちゃんさん(静岡県)・森智子さん(香川県)・ちーママさんさん(千葉県)・T.F.さん(長野県)・大林洋一郎さん(大阪府)・H.S.さん(東京都) 次回のご応募もお待ちしています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 次回配信予定は7月10日(金)です。お楽しみに。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆バックナンバー https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/magazine/ ◆立命館CLUBホームページ https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/ ◆立命館大学ホームページ https://www.ritsumei.ac.jp/ ◆配信先の変更・解除 https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-meljr-a849c83c0a4b477a2a6d631dde627b21 [注意] ※リンク先は、時間の経過と共に変更・消去されることがあります。 ご了承ください。 ※メールマガジンを転載、その他の利用によって生じる事象につい て、立命館大学では一切の責任を持ちません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ 発行:立命館大学立命館CLUB事務局 ■■ 〒604?8520京都市中京区西ノ京朱雀町1番地 ■■ TEL:075?813?8118 ■■ FAX:075?813?8119 ■■ ご意見、お問い合わせなどは、下記までお願いいたします。 ■■ メール rclub@st.ritsumei.ac.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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