フューチャーモビリティ(FM)研究会

研究会の目的とテーマ

本研究会の目的は、「モビリティ(mobility: 可動性、移動性、流動性)」をキーワードとする研究・教育活動を通じて「スマイリー・コミュニティ(Smiley community)[ QoLの向上を図るために「あるビジョン」を共有する産官学市民による連携の広がり。]」を構想・実現することにあります。具体的には、

  1. 「進化するモビリティ」の現状の情報収集、調査・分析を行い、民間企業だけでは対応することの困難な諸課題(技術的・組織的・制度的)を抽出したうえで、
  2. 産官学連携エコシステムを形成しながら、様々な取り組み(共同研究・受託研究の実施、セミナー・研究会の実施、大学生とのPBL、産官学ネットワーキングなど)を通じて諸課題の解決を図り、
  3. 得られた知見を広く社会に公開・実装していくことです。

本研究会の研究テーマは2つ。

 ひとつは、ロボット、鉄道、自動車、航空機、モバイル、ウェアラブルetc. 広い意味における様々な「モビリティ・システム」に汎用的な技術「CPS(Cyber Physical System )の未来」を展望することです。たとえば、自動車は今やET(Embedded System)技術にIoT(Internet of Things)技術等を融合させながら、CPS(Cyber Physical System)へ進化しようとしています。

FMイメージ1組み込みシステムからCPS、スマートシティへ

 日本におけるCPS関連企業の競争力向上に向けて、諸課題(Safety & Security、セキュリティ、自動運転、標準化、EMI etc.)の工学的・社会科学的な調査・分析を通じて、産官学で組織的対応が必要となる施策(国プロ/産学連携/標準化政策/知財戦略/人財育成戦略など)を構想し、政府(組込みIoTイノベーション議員連盟)・諸機関(組込みイノベーション協議会)等へ発信していきます。

 もうひとつは、MaaS(Mobility as a Service)というキーワードによって象徴される「モビリティ社会の未来」を展望することです。若者の自動車離れや、各種交通手段の環境負荷に対する市民の意識の高まりが進む今日、①ユーザーオリエンテッドな観点、および②マルチ・モーダル(効率的な輸送体系の確立と良好な交通環境の創造を目指し、道路・航空・海運・水運・鉄道など複数の交通機関を連携させる交通施策)な観点から、社会とモビリティの関わりの再考が求められています。

FMイメージ2MaaS:政策との統合にむけて

 本研究会では、欧米の先進的な取り組みを追いかけるとともに、文理融合・産学連携の研究会の特長を生かして、幅広い視点から議論を深め、新しいイノベーション・エコシステムの創造に寄与します。