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110 -  研究テーマは、社会ニーズの中にある。 靴下工場での住み込み経験から学びました。

研究テーマは、社会ニーズの中にある。 靴下工場での住み込み経験から学びました。

和田隆広さん( 立命館大学大学院理工学研究科総合理工学専攻博士後期課程修了)
香川大学工学部准教授、博士(工学)

  • No.110
  • 2010年9月17日更新

「靴下の和田さん」。それが和田さんの愛称だ。ロボットは靴下のような柔軟物を扱うのが苦手。この課題に産学連携によって取り組んだのが和田さんなのだ。

「靴下屋」を経営するダン(大阪市)社との産学連携。1995年から開始した。ミッションは、高級靴下のつま先の縫製を自動化することだった。これまでは熟練の職人さんが手作業で行っていた。一方で、和田さんは、家庭の事情のため大学院中退を迫られていた。そこで、指導教員の川村貞夫・理工学部教授がダン社に相談。和田さんは大学院生をしながら、嘱託職員としてダン社で働くことになった。
プロジェクトは難航を極めた。課題は伸び縮みする靴下のつま先に、どのように針を通すのか。最初の三カ月間は、奈良県香芝市のダン社の関連会社に住み込んだ。そもそも「靴下づくりとは何か?」を学ぶためであった。実際に靴下を作りながら、製造工程をレポートにまとめた。しかし、その後も、何をして良いのかわからない時期があった。「就職」にも不安を感じていた。それでも開始から3年目の夏には試作機を完成させたが、「現場では役にたたん」と評価された。「使いやすさ」への配慮が欠けていたからだ。
しかし、和田さんはコツコツと作業を進めた。一年後の夏には試作二号機が完成。ダン社からは高い評価を得ることができた。しかも、在学中に二十本余りの論文執筆・学会発表を行った。博士号も取得し、日本ロボット学会の研究奨励賞も受賞した。


香川大学准教授となった和田さんの研究テーマは、「自動車運転支援システム開発」と「医療福祉システムの開発」。靴下研究から学んだこと、「実用性と学術性のバランス」を心掛けている。教育も同様だ。「企業ニーズから、多くの人に役立つ理論を考えるように指導しています」。
立命館の産学連携で学んだ和田さん。多くのゼミ生が社会で活躍するのもそう遠くない未来だ。

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