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393 -  大学院は「追究する場所」

大学院は「追究する場所」

森嶋琢真さん(スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程1回生)

スポーツ健康科学研究科で、初めて博士課程後期課程に進学。

スポーツ科学研究科 後藤一成研究室に所属し
「常圧・低酸素環境下でのトレーニングが生活習慣病予防にもたらす効果」に
ついて、日々、研究を重ねる。

  • No.393
  • 2012年5月21日更新
スポーツ健康科学部には、運動生理学やバイオメカニクスのように自然科学的なアプローチをする分野や、スポーツマネジメント、ビジネス、マーケティング、スポーツ教育学など、社会科学的な分野もあります。非常に多分野で学際的で、スポーツをする人、支える人、見る人の視点から、スポーツと健康を総合的に見る学問だといえます。

僕自身、子どもの頃からスポーツが大好きで、将来はスポーツに関る仕事をしたいと考えていました。そこで、流通経済大学スポーツ健康科学部に進学したのですが、4年間の学びでは満足できず、もう少し深く学んでみたいと、大学院への進学を決めました。

進学先に、立命館大学を選んだのには理由があります。
僕は、現在、スポーツ健康科学研究科の後藤一成先生に指導して頂いています。
学部生の時、後藤先生の恩師の方に指導を受けていたことがきっかけで、後藤先生を紹介して頂きました。そして、先生が立命館大学に移籍されるのを機に、僕もここで学ぶことを決めました。

今年の4月からは、スポーツ健康科学研究科の博士課程後期課程に進学。
スポーツ健康科学研究科の「博士課程後期課程」は、今年の春からスタートしたばかりなので、近くに相談できる先輩はいないのですが、1期生だからこそ、先生方も学生をとても可愛がってくれます。大事にしてくださっているのが僕たちにも伝わってきます。

僕の専門分野は「トレーニング科学、体力学」。スポーツ競技者の競技力向上や、一般の方の健康増進のためのトレーニング方法、子どもから高齢者までの体力の維持・増進に関する研究を行っています。具体的には、低酸素環境下での運動やトレーニングが、生活習慣病の予防、改善に有効なのではないかという仮説を立てながら、研究を続けています。

僕が研究で用いている「低酸素環境」とは、例えば山登りをしたときに、高度があがるごとに酸素が薄くなり、気圧が下がる状態で発生するものとは少し違っています。
その環境に窒素を入れることで、酸素濃度を相対的に下げながら、人工的な常圧の低酸素室にしています。通常の低圧の環境ですと、眩暈や頭痛を起こすリスクがありますが、常圧の低酸素環境にすると、そういったリスクを軽減することができます。この人工の低酸素環境で運動すると、通常の酸素環境下で運動するよりも、エネルギーをたくさん消費することがわかってきました。それを積み重ねることによって、低酸素環境でのトレーニングは肥満や糖尿病の予防に対する効果が大きいのではないかと考えています。この仮説をもとに、被験者のみなさんに協力していただきながら、運動の強度、頻度、期間など、具体的に低酸素環境でどのような運動が効果的なのか、データをとりながら調べています。

   

また低酸素環境にいるだけで効果が出るのかという、運動を用いないアプローチも考えています。この研究を通して基礎的なデータを集めながら、病院やリハビリなど、臨床の現場に低酸素室を提案することや、そこでの効果的なトレーニング方法を構築することを最終目標に、日々、研究に打ち込んでいます。

大学院は、自主的に学びに来ている学生が多いですし、研究のために何日も大学に泊まることもあります。自分のやりたいことを追究できるのが大学院の魅力ですね。
できれば、博士号取得後も、自分の研究を続けていけたら幸せかなと思っています。

―最後に学部生のみなさんへメッセージをお願いします。

僕は中学生の頃から「スポーツ科学」の分野を勉強したいと思っていました。今でも勉強を続けられているのは、本当にこの分野が好きだからだと思います。
自分の好きなこと、探究したいことを最後までやり遂げれば、きっとその先につながると思うので、みなさんもやりたいことをやる「4年間」にして下さい。

          

  • 取材・文
  • 梅田友裕(政策科学部2回生)

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