インターンシップのすすめ!グループ学習と企業とのやりとりから学んだこと
(左から)坂本雄哉さん・齊藤那美さん(ともに理工学研究科博士課程前期課程2回生)
コーオプ演習にてホテル日航プリンセスでランチメニューを開発
コーオプ演習に参加しようと思ったのは、先輩のすすめやインターンシップオフィスのガイダンスがきっかけでした。一般公募のインターンシップと違うのは、長期的なインターンシップを経験できる上に、グループでの活動を経験できるところです。また、一般的なインターンシップでは自分の職業を意識した会社を希望する学生が多いので学部や専門が偏りがちですが、コーオプ演習では異なる学部、専門の人たちとグループになって企画や会議を行っていくのでおもしろいと思いました。私たちも、普段は電子システムや機械システムの研究をしていますが、やったことのないことをしてみたい、文系の人とも触れ合いたいと思って、ホテル日航プリンセス京都で提供するランチメニューを開発するというコースを希望しました。
インターンシップの期間ですが、院生は4月から1月までの10か月間で、学部生は5月から始まったので、9か月間でした。実際にグループを構成して活動を始めたのは6月からで、私たち院生2人と学部生6人の8人で活動しました。
はじめは、「アラカルトを一品作る」というテーマで、それに向けてグループ内で動きだしました。各個人が料理に関して予備知識がなかったので、書籍やインターネットで調べることから始めました。手探り状態の中グループ内で意見を言い合い、整理したものをインターン先企業へメールで報告していました。インターンシップといっても、毎日のように企業に通うわけではなく、メールでのやりとりも多かったです。

活動中はうまくいかない部分も多くありました。たとえば、より良い企画を作り上げようと、学部生が作ってくれた企画書を院生が修正して企業へ提出したことがありました。学部生に事前に説明していなかったため、学部生は院生の意図するところが理解できず、グループ内がぎくしゃくしてしまいました。これはグループ内で意思の疎通ができていなかったことが原因でした。状況を打開するために、まずグループのリーダーが皆に謝りました。そのうえで、責任を持って個々に役割を果たすことをグループ内で共有しました。学部生と院生でこなせる仕事量も違うので、リーダーは各々に適した仕事の割り振りを心がけるようにしました。
また、ホテル側とのやり取りでうまくいかないこともありました。シェフの方が素材を変えてアレンジしてくれるのですが、学生側はコンセプトを大事にしていて、素材を活かすことを考えていました。シェフの方には、私たちが考えた料理を再現してもらう立場でした。だから、どうしても「作っていただく」という意識が強く、実際にできた試作品がイメージと異なることがあっても、意見を言うことができませんでした。これは私たちに遠慮があったことが原因でしたが、企業を訪問して話し合いを重ねるごとに、遠慮しすぎることもなくなり、進んで意見を言える関係を築くことができました。
ホテル側が私たちの企画したそれぞれの料理を認めてくれた結果、ランチのコースメニューを考えることになりました。そこでまずホテルの客層をチェックした結果、女性の割合が高いことが分かったので、「美容」、「健康」、「季節感」、「見た目」といった4つのポイントを意識しました。女性が興味を持っているものを知るために、インターネットやファッション雑誌なども参考にしました。京野菜を中心に料理を構成し、独自性を高めるために京都市役所に行って京野菜の栄養成分を調べたり、スポーツ健康科学部の海老先生に栄養について教えていただいたりしました。

それだけではなく、農業体験に行って生野菜のほうが加熱したものより色味が出ること、栄養のためにも野菜は丸ごと使ったほうがよいことなどを教えていただき、メニューの構成や料理の彩りにその知識を活かしました。たとえば、ランチメニューの一品にテリーヌと呼ばれる料理を作りましたが、味はもちろん見た目や色にも工夫をしました。2種類の味わいを楽しめるように2層に分け、ピンクの部分は赤パプリカとビーツ、緑の部分はブロッコリー、水菜、黄パプリカを使いました。
開発したメニューは、ホテル日航プリンセス京都で、春の特別ランチコースとして提供されました。コーオプ演習ではうまくいかないこともたくさんありました。しかし、その失敗を改善していくことが勉強になりました。また、ランチメニューの企画からグループワーク、企業とのやりとりといった幅広い経験ができたこともよかったと思います。

今後の抱負
齊藤さん……コーオプ演習に取り組んだこともそうですが、挑戦していくことを大事にして、今後もいろんなことに挑戦し続けたいです。
坂本さん……コーオプ演習に参加して、将来の希望職種も商品企画になりました。企画担当となって世界のトレンドを変えたいです!
今後インターンシップに参加する学生へ
理系・文系問わず視野を広げるためにインターンシップをやるべきだと思います。インターン先の業界は現在の自分の専門と違っていてもかまわないので、進んでインターンシップに参加してほしいです。失敗してもよいので行動することを大事にして、積極的になってほしいです。
ホテル日航プリンセス京都×立命館大学 コラボ企画
ランチコース「春のイマジネーション」
インターンシップの期間ですが、院生は4月から1月までの10か月間で、学部生は5月から始まったので、9か月間でした。実際にグループを構成して活動を始めたのは6月からで、私たち院生2人と学部生6人の8人で活動しました。
はじめは、「アラカルトを一品作る」というテーマで、それに向けてグループ内で動きだしました。各個人が料理に関して予備知識がなかったので、書籍やインターネットで調べることから始めました。手探り状態の中グループ内で意見を言い合い、整理したものをインターン先企業へメールで報告していました。インターンシップといっても、毎日のように企業に通うわけではなく、メールでのやりとりも多かったです。
活動中はうまくいかない部分も多くありました。たとえば、より良い企画を作り上げようと、学部生が作ってくれた企画書を院生が修正して企業へ提出したことがありました。学部生に事前に説明していなかったため、学部生は院生の意図するところが理解できず、グループ内がぎくしゃくしてしまいました。これはグループ内で意思の疎通ができていなかったことが原因でした。状況を打開するために、まずグループのリーダーが皆に謝りました。そのうえで、責任を持って個々に役割を果たすことをグループ内で共有しました。学部生と院生でこなせる仕事量も違うので、リーダーは各々に適した仕事の割り振りを心がけるようにしました。
また、ホテル側とのやり取りでうまくいかないこともありました。シェフの方が素材を変えてアレンジしてくれるのですが、学生側はコンセプトを大事にしていて、素材を活かすことを考えていました。シェフの方には、私たちが考えた料理を再現してもらう立場でした。だから、どうしても「作っていただく」という意識が強く、実際にできた試作品がイメージと異なることがあっても、意見を言うことができませんでした。これは私たちに遠慮があったことが原因でしたが、企業を訪問して話し合いを重ねるごとに、遠慮しすぎることもなくなり、進んで意見を言える関係を築くことができました。
ホテル側が私たちの企画したそれぞれの料理を認めてくれた結果、ランチのコースメニューを考えることになりました。そこでまずホテルの客層をチェックした結果、女性の割合が高いことが分かったので、「美容」、「健康」、「季節感」、「見た目」といった4つのポイントを意識しました。女性が興味を持っているものを知るために、インターネットやファッション雑誌なども参考にしました。京野菜を中心に料理を構成し、独自性を高めるために京都市役所に行って京野菜の栄養成分を調べたり、スポーツ健康科学部の海老先生に栄養について教えていただいたりしました。
それだけではなく、農業体験に行って生野菜のほうが加熱したものより色味が出ること、栄養のためにも野菜は丸ごと使ったほうがよいことなどを教えていただき、メニューの構成や料理の彩りにその知識を活かしました。たとえば、ランチメニューの一品にテリーヌと呼ばれる料理を作りましたが、味はもちろん見た目や色にも工夫をしました。2種類の味わいを楽しめるように2層に分け、ピンクの部分は赤パプリカとビーツ、緑の部分はブロッコリー、水菜、黄パプリカを使いました。
開発したメニューは、ホテル日航プリンセス京都で、春の特別ランチコースとして提供されました。コーオプ演習ではうまくいかないこともたくさんありました。しかし、その失敗を改善していくことが勉強になりました。また、ランチメニューの企画からグループワーク、企業とのやりとりといった幅広い経験ができたこともよかったと思います。
今後の抱負
齊藤さん……コーオプ演習に取り組んだこともそうですが、挑戦していくことを大事にして、今後もいろんなことに挑戦し続けたいです。
坂本さん……コーオプ演習に参加して、将来の希望職種も商品企画になりました。企画担当となって世界のトレンドを変えたいです!
今後インターンシップに参加する学生へ
理系・文系問わず視野を広げるためにインターンシップをやるべきだと思います。インターン先の業界は現在の自分の専門と違っていてもかまわないので、進んでインターンシップに参加してほしいです。失敗してもよいので行動することを大事にして、積極的になってほしいです。
ホテル日航プリンセス京都×立命館大学 コラボ企画
ランチコース「春のイマジネーション」
- 取材・文
- 樋川貴之(情報理工学部3回生)