中学生の学習支援に取り組む
赤野洋史さん(文学部3回生)
学習支援団体「Apolon」元代表
大学入学直前に自分で命を絶ってしまった友人に対し、“自分は何もできなかった”という後悔が心の中に残っていた。「子どもの命を守れるのは、親の次に“教師”ではないか」「親友のような子どもを一人でもなくしたい」という思いが、教師への道に向かわせた。
赤野さんは大学入学後、教職課程の授業を通じて、経済的な困難を抱えた子どもたちの学習支援ができないかと考え、学習支援団体「Apolon」を立ち上げた。他の学習支援団体の活動の見学などを経て、2013年6月、5、6人の大学生で京都市内の中学生を対象にした学習会をスタートさせた。学習会は週に1、2回。「Apolon」の特徴は、中学生一人に対して、大学生3人が受け持つことだ。中学生と関わる上で、一人の人間が受けてきた教育が偏って影響してしまうことを防いでいる。自分が正しいと思っている教育は、必ずしもその子どもにも適しているかどうかはわからないとの考えからだ。3人の経験や価値観を踏まえ意見を交わしながら、その生徒に合った関わりや教え方を探っている。

「アイデンティティはどのように形成されるのか」という教職課程での学びが、中学生の背景を考えるときに役立った。子どもの言動から背景を読み取って、どんな欲求があるのかを推測して中学生たちとの関わり方を慎重に考えている。また、学習会では勉強以外にも、大切なことを教えている。それは、「学ぶことの意味」だ。「なぜその夢を抱いたのか?」「(例えば)建築家になってどんな建物をたてたいのか?」、中学生たちの漠然とした夢に細かく問いかけることで、彼らが具体的に夢を描がけるように導いていく。生徒たち自身が勉強を頑張ろうと思えるバックボーンになるからだ。
彼らが学習会を巣立つとき、勉強に消極的だった生徒たちが「英語が自信になった」「この場所にきて、自分が変った気がする」と話してくれたという。関わることで生徒の変化が見えること、彼らの人生に自分たちが関われていることが赤野さんの大きな喜びだ。また、仲間と意見を交わしいろんな視点に触れたことは、赤野さん自身が自分と向き合う機会にもなった。今年度、大学生25人が所属する団体に成長した「Apolon」。今は高校へとつなぐ、継続的な支援のあり方を模索している。
どんな教師になりたいかと尋ねると、「命の教育ができる教師、また学校と地域や家庭の架け橋になるような教師になりたい」と赤野さんは語った。「Apolon」それは太陽の神を意味する。太陽のように赤野さんの活動は子どもたちを照らしつづけるだろう。
赤野さんは大学入学後、教職課程の授業を通じて、経済的な困難を抱えた子どもたちの学習支援ができないかと考え、学習支援団体「Apolon」を立ち上げた。他の学習支援団体の活動の見学などを経て、2013年6月、5、6人の大学生で京都市内の中学生を対象にした学習会をスタートさせた。学習会は週に1、2回。「Apolon」の特徴は、中学生一人に対して、大学生3人が受け持つことだ。中学生と関わる上で、一人の人間が受けてきた教育が偏って影響してしまうことを防いでいる。自分が正しいと思っている教育は、必ずしもその子どもにも適しているかどうかはわからないとの考えからだ。3人の経験や価値観を踏まえ意見を交わしながら、その生徒に合った関わりや教え方を探っている。
「アイデンティティはどのように形成されるのか」という教職課程での学びが、中学生の背景を考えるときに役立った。子どもの言動から背景を読み取って、どんな欲求があるのかを推測して中学生たちとの関わり方を慎重に考えている。また、学習会では勉強以外にも、大切なことを教えている。それは、「学ぶことの意味」だ。「なぜその夢を抱いたのか?」「(例えば)建築家になってどんな建物をたてたいのか?」、中学生たちの漠然とした夢に細かく問いかけることで、彼らが具体的に夢を描がけるように導いていく。生徒たち自身が勉強を頑張ろうと思えるバックボーンになるからだ。
彼らが学習会を巣立つとき、勉強に消極的だった生徒たちが「英語が自信になった」「この場所にきて、自分が変った気がする」と話してくれたという。関わることで生徒の変化が見えること、彼らの人生に自分たちが関われていることが赤野さんの大きな喜びだ。また、仲間と意見を交わしいろんな視点に触れたことは、赤野さん自身が自分と向き合う機会にもなった。今年度、大学生25人が所属する団体に成長した「Apolon」。今は高校へとつなぐ、継続的な支援のあり方を模索している。
どんな教師になりたいかと尋ねると、「命の教育ができる教師、また学校と地域や家庭の架け橋になるような教師になりたい」と赤野さんは語った。「Apolon」それは太陽の神を意味する。太陽のように赤野さんの活動は子どもたちを照らしつづけるだろう。