「研究って面白い」~学部生として初めて「生活経済学会」で研究発表~
井上麻央さん(経済学部3回生)
私が今回書いた論文は、「学級規模と学力―47都道府県のパネルデータ分析―」です。2013年9月から2014年6月にかけて取り組みました。
経済学を学んでいくうちに、より生活に密着したテーマを研究したいと思うようになり、ゼミの指導教授である山本先生に「生活経済学会」を紹介していただきました。生活経済学には幅広い研究分野がありますが、教職課程で学んだことをデータで検証してみたいと思い、「教育経済学」の研究をすることにしました。
これまで生活経済学会には学部生の参加が認められていませんでした。今回、論文審査により学部生が発表できるように学会会則を変更いただき、2014年6月の学会で学部生として初めて発表することができました。大学院生や大学教授などと同じ場で発表するのは緊張しました。発表者のうち数人の論文が査読学会誌「生活経済学研究」(第41巻)に掲載されるのですが、それにも選んでいただくことができました。また、2014年12月の経済学部ゼミナール大会では最優秀賞を獲得することができました。

研究のときに意識していることは、きちんと仮説を立てて結果を予測することです。研究の過程で苦労をしても予測通りの結果が出れば面白いので、これからも自発的に研究し、論文を書いていきたいと思っています。
論文の具体的な内容としては、中学3年生の全国学力・学習状況調査の結果(2007年から2010年のデータ)と47都道府県の学級数を研究対象とし、結果に影響を与えそうな他の要因(県民所得、朝食摂取率、兄弟姉妹数、通塾率など)も数値化することによって、できるだけ正確に少人数学級の効果を検証しようとしました。この論文では「パネルデータ分析」という分析方法を用いて研究しましたが、パネルデータの計算方法は難しく、先行研究も英語のものが多く大変でした。
説明変数を変えて計32のモデルを分析しましたが、、すべてのモデルで「少人数学級は学力向上に効果がある」といえる、有意な結果が得られました。2014年10月、財務省が文部科学省に対し、35人学級は効果が見られないとして1学級40人体制に戻すよう求めました。自分の論文が今の教育行政に直結するタイムリーなものであると感じました。
論文は今も改訂し続けており、今後は学級の最適規模などの問題にも研究を広げたいと考えています。また、研究結果が全ての現場で当てはまるわけではないということも感じているので、現場の声をどのように研究に取り入れるかなど、さらに発展させていきたいです。

経済学を学んでいくうちに、より生活に密着したテーマを研究したいと思うようになり、ゼミの指導教授である山本先生に「生活経済学会」を紹介していただきました。生活経済学には幅広い研究分野がありますが、教職課程で学んだことをデータで検証してみたいと思い、「教育経済学」の研究をすることにしました。
これまで生活経済学会には学部生の参加が認められていませんでした。今回、論文審査により学部生が発表できるように学会会則を変更いただき、2014年6月の学会で学部生として初めて発表することができました。大学院生や大学教授などと同じ場で発表するのは緊張しました。発表者のうち数人の論文が査読学会誌「生活経済学研究」(第41巻)に掲載されるのですが、それにも選んでいただくことができました。また、2014年12月の経済学部ゼミナール大会では最優秀賞を獲得することができました。
研究のときに意識していることは、きちんと仮説を立てて結果を予測することです。研究の過程で苦労をしても予測通りの結果が出れば面白いので、これからも自発的に研究し、論文を書いていきたいと思っています。
論文の具体的な内容としては、中学3年生の全国学力・学習状況調査の結果(2007年から2010年のデータ)と47都道府県の学級数を研究対象とし、結果に影響を与えそうな他の要因(県民所得、朝食摂取率、兄弟姉妹数、通塾率など)も数値化することによって、できるだけ正確に少人数学級の効果を検証しようとしました。この論文では「パネルデータ分析」という分析方法を用いて研究しましたが、パネルデータの計算方法は難しく、先行研究も英語のものが多く大変でした。
説明変数を変えて計32のモデルを分析しましたが、、すべてのモデルで「少人数学級は学力向上に効果がある」といえる、有意な結果が得られました。2014年10月、財務省が文部科学省に対し、35人学級は効果が見られないとして1学級40人体制に戻すよう求めました。自分の論文が今の教育行政に直結するタイムリーなものであると感じました。
論文は今も改訂し続けており、今後は学級の最適規模などの問題にも研究を広げたいと考えています。また、研究結果が全ての現場で当てはまるわけではないということも感じているので、現場の声をどのように研究に取り入れるかなど、さらに発展させていきたいです。
- 取材・文
- 齋藤瑞果(経営学部3回生)