太陽の力で進め!ソーラーボートで琵琶湖縦断
宮﨑泰生さん(理工学部4回生) :写真左
油本陽介さん(理工学部4回生) :写真右
理工学部川村貞夫研究室に所属する4回生が今年9月に太陽光の力で走る無人ソーラーボートで滋賀県高島市のマキノサニービーチから大津市のなぎさ公園までの約60kmを走破し、琵琶湖縦断を成功させた。
ソーラーボートはソーラーパネルが太陽光を受けて作る電気を動力源とする船です。GPSセンサーや方位センサーを用いて現在の位置や向きを把握し、あらかじめこちらが設定したポイントを経由しながら自ら進路をとって進みます。唯一手動で操作ができるのは航行速度で、波や風の状態を見ながらリモコンで調整します。

研究室ではこれまで琵琶湖縦断に4回挑戦しましたが、一度も成功したことはありませんでした。これまでの先輩たちの思いを引き継ぎ、今年は4回生6人で7月中旬から準備を行ってきました。ソーラーボートの船体は昨年のものを引き続き使い、地元のソーラーボート愛好家の団体である「遊湖の会」の方々にサポートしていただきながら修理、改良を行いました。
ソーラーパネルは高性能なものに変えて、バッテリーを搭載し曇り空の中でも航行が続けられるようにしました。また、コンピューターを浸水しにくいボート上部に配置しました。ソーラーボートのプログラム処理には限界があるため、経由するポイント数を3分の1に減らすプログラムの変更を行い、処理に余裕を持たせました。それにより琵琶湖大橋の橋脚周辺の障害物が多いところでは、経由するポイントを細かく設定でき、ぶつからないような対策をとることができました。

本番前の琵琶湖での実験では、ボートに藻が絡まって泳いでボートを回収して調整を行ったり、運搬中にパーツが破損したりトラブル続きで大変でした。当日は、序盤こそ湖は穏やかでしたが、中盤以降ゴールに近づくにつれて波が荒れ、風も強くなりました。ボートを転覆させないために、操縦担当は並走する漁船からボートの先の波の状態を確認しながら、一時も目を離さずに速度調整を行いました。途中、観光船ミシガンの横を通ったときに転覆しかけるハプニングがありましたが、6時間かけて無事目的地に辿り着いたときは嬉しさよりも安堵感のほうが大きかったです。
ボートの製作や実験の過程において1人ではできない作業が多く、この活動を通して自然とチームワークの大切さを学べました。夏休みにはメンバーが集まりにくいこともありましたが、各自が役割を認識し得意分野をいかすことで製作や実験を円滑に進めることができました。後輩たちにも琵琶湖縦断に挑戦し、今年よりも良いタイムを目指して欲しいです。

ソーラーボートはソーラーパネルが太陽光を受けて作る電気を動力源とする船です。GPSセンサーや方位センサーを用いて現在の位置や向きを把握し、あらかじめこちらが設定したポイントを経由しながら自ら進路をとって進みます。唯一手動で操作ができるのは航行速度で、波や風の状態を見ながらリモコンで調整します。
研究室ではこれまで琵琶湖縦断に4回挑戦しましたが、一度も成功したことはありませんでした。これまでの先輩たちの思いを引き継ぎ、今年は4回生6人で7月中旬から準備を行ってきました。ソーラーボートの船体は昨年のものを引き続き使い、地元のソーラーボート愛好家の団体である「遊湖の会」の方々にサポートしていただきながら修理、改良を行いました。
ソーラーパネルは高性能なものに変えて、バッテリーを搭載し曇り空の中でも航行が続けられるようにしました。また、コンピューターを浸水しにくいボート上部に配置しました。ソーラーボートのプログラム処理には限界があるため、経由するポイント数を3分の1に減らすプログラムの変更を行い、処理に余裕を持たせました。それにより琵琶湖大橋の橋脚周辺の障害物が多いところでは、経由するポイントを細かく設定でき、ぶつからないような対策をとることができました。
本番前の琵琶湖での実験では、ボートに藻が絡まって泳いでボートを回収して調整を行ったり、運搬中にパーツが破損したりトラブル続きで大変でした。当日は、序盤こそ湖は穏やかでしたが、中盤以降ゴールに近づくにつれて波が荒れ、風も強くなりました。ボートを転覆させないために、操縦担当は並走する漁船からボートの先の波の状態を確認しながら、一時も目を離さずに速度調整を行いました。途中、観光船ミシガンの横を通ったときに転覆しかけるハプニングがありましたが、6時間かけて無事目的地に辿り着いたときは嬉しさよりも安堵感のほうが大きかったです。
ボートの製作や実験の過程において1人ではできない作業が多く、この活動を通して自然とチームワークの大切さを学べました。夏休みにはメンバーが集まりにくいこともありましたが、各自が役割を認識し得意分野をいかすことで製作や実験を円滑に進めることができました。後輩たちにも琵琶湖縦断に挑戦し、今年よりも良いタイムを目指して欲しいです。
- 取材・文
- 松下 健太郎(情報理工学部4回生)