「核についてどう思う?」ニューヨークで聞きました
今村未希さん(国際関係学部1回生)
ニューヨークを舞台に、核問題についてのDVDを制作
私は高校を卒業してデザインの勉強をしようと5年間カナダへ留学しました。日本に戻ってきてからフリーのデザイナーになったのですが、社会的なものをデザインしたいと考えたとき、自分の知識のなさに気付きました。そこで、国際関係学部に入学して学ぼうと考えたのです。
今 年の5月に開催された核拡散防止条約再検討会議(NPT)をきっかけに、会議の開かれるニューヨークを訪れました。出発前、ニューヨーク行きを提案してく れた方からニューヨークで署名集めをしたらと勧められました。そこで、署名集めをすることの意義を考えてみたのです。署名をするということは、核不拡散の 意識を署名してもらった人に持ってもらうということ。それならば、署名をしてもらい、核不拡散の意識を持ってもらう以前に、色々な人が核兵器についてどう 考えているのか知るために、DVDを作ろうと考えたのです。
実際にインタビューをする時は、着物を着てニューヨークの街に出ました。そし て、さまざまな国の人にインタビューをしました。着物を着たのは、ただインタビューするだけでは誰も振り向いてくれないと思ったからです。ニューヨークの 真ん中で日本の伝統衣装を着た私達に関心を持ってもらおうと思いました。インタビューの中で特に印象に残っているのは、警察官が言った「平和活動家は私達 に守られているから理想を言える」という言葉です。私自身、平和活動をする人は理想ばかりを話し、共感しづらい、と考えていました。どうしたら平和になる のか、もっと戦略的に考えたいと思います。
作 成したDVDですが、反響はありました。友人や大学の先生にもみてもらったのですが、「インタビューを受けている人の気持ちが伝わってきたので良かった」 と言ってくれました。今後は、いろいろな人を巻き込んで活動していきたいです。1人で考えるより65億人、みんなで考えた方がよりよい世界を作れると思う のです。
- 取材・文
- 土田嘉宏(経済学部3回生)