2021.12.09

『スポ健卒業生の現在の挑戦』vol.4 ~相手に寄り沿い、話を聞くことで関係性や信頼を築いていく。人との関わり方を理論でも、実践でも学んできた~



2020年にスポ健は10周年を迎え、スポ健で学び成長した卒業生が様々な分野で活躍しています。

そんな卒業生たちに「現在の挑戦、Challenge your mind. Change our future.」をインタビューしました。第4回は損害保険ジャパン株式会社にて、中小企業向けに支援をされている中村嘉太郎さんにお話しを伺いました。


保険営業を通じて、相手の困っていることに丁寧に寄り添いながら、個人や中小企業の経済的なリスクに対して支援しています

Q:現在のお仕事について教えてください。

現在は損害保険ジャパン株式会社で、個人、法人に向けた保険営業を行なっています。

 

Q:一見スポーツ健康科学部とイメージが結びにくい保険の仕事ですが、どうしてこの仕事を選ばれたのでしょうか?

私が中学生のころ、当時父の勤めていた会社(中小企業)が倒産しました。そのときの経験から、将来は中小企業を経済的に支援し、企業はもちろん、個人や家族を経済的なリスクから守る仕事をしたいと考えるようになり、金融関係の業界を志望していました。

確かに直接的にイメージがつながりにくいかもしれませんが、ゼミで学んでいた産業組織心理学はチーム力とよりよい人間関係の構築に関する心理学的研究で、人とのコミュニケーションが大きく関わる分野でした。相手の話を聞き、提案を行なう現在の仕事と通じるところは結構多いと感じています。

 

Q:お仕事の中でどんなことを大切にされていますか?

一番大切にしているのは、クライアントの課題や不安を丁寧に聞き、その上でスピード感をもって提案することです。ゼミでの学びや部活での経験から、信頼関係の構築には相手の困り事に対して、自分の考えを一方的に伝えるよりも、相手の言葉を親身に聞くことがまずは重要だと考えています。その上で、相手は困っているのだから、なるべく早いレスポンスをすることを心掛けています。

 

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学んだことは、人と関わる力。スポ健は理論で学んだことを、身の回りで即実践できる学習環境でした

Q:大学時代に学んだことについて詳しくお聞かせください。

先ほどお話しした通り、山浦先生のゼミで産業組織心理学を学んでいました。かみ砕くと、よりよいチームを作るための人間関係やモチベーションについてです。人との関わり合い、コミュニケーションに関することも多く、ゼミで学んだことを、ラクロス部のチームづくりに活かしていました。具体的には、下級生がやりやすい環境をどう作るかと考え、先輩として一方的に話をするのではなく、困っていることや、下級生から見た一軍チームの課題などについて積極的に話を聞くようにしていました。こうしたコミュニケーションを行なうことで「自分の意見や考えを発信してもいい。聞いてもらえる」という安心感や信頼が生まれ、よいチームの雰囲気につながっていたように感じます。

 

Q:授業やゼミで学んだことを、身の回りですぐに試すことができる環境だったんですね?

そうですね。スポーツが切り口になっていることで、自身の体験と結びつけたり、実際に試してみようと思えたりしました。そのおかげで部活でうまくいった試みなどを今の仕事で活かすことができていると思います。また、仕事で困ったときには「山浦先生だったらこんな時どう考えるだろう?」と考えたり、昔の論文を読み返して、産業組織心理学の視点から状況を捉えることしています。体験がなく、知識だけ、文字だけの勉強だったら、大学で学んだことをここまで信じられなかったかもしれません。

 

Qほかにもスポ健での学びで現在も活きていることはありますか?

スポ健はプレゼン形式の授業が多かったので、提案資料を作る際などにとても役立っています。特にパフォーマンス測定評価実習という授業でレポートの書き方や結論の導き方、どうまとめると相手に伝わりやすいかといったことを学んだのが印象に残っています。

 

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中小企業への支援を継続しながら、大企業や海外を相手にした仕事にも取り組んでいきたい

Q現在の挑戦についてお聞かせください

就職活動の時から「中小企業の支援を行ないたい」という気持ちは変わらず、現在もたくさんの法人のお話を伺い、さまざまな提案を行なっています。自分の提案がクライアントに喜んでいただいたり、初めて会う方からしっかりとお話を聞けたときにはとてもやりがいを感じます。社内に社長賞という賞があり、その社長賞をいただけるよう日々頑張っています。

一方で、大学生の頃には思ってもいなかった挑戦したい想いが出てきました。それは大企業や海外を相手にした仕事です。これまで担当してこなかった規模や内容の案件に対してもぜひ挑戦していきたいと思っています。

 


最後に在学生にメッセージをお願いします

「どこに所属しているか」や「何をしているか」といった表面的なことだけでなく、「自分がそこに対して何ができたのか」をぜひ大切にしてもらいたいです。今頑張っていることがあればそこから学べることはたくさんあります。やりたいことなどが芽生えたときにも、どんな経験をしたときにその気持ちになったのかなど、自分自身の気持ちや行動に向き合える学生生活を過ごしてほしいです。

 

▼卒業生プロフィール:

中村嘉太郎

損害保険ジャパン株式会社にて、個人・法人営業として、特に中小企業向けに支援を行なっている。

立命館大学スポーツ健康科学部5期生として入学。在学中は山浦ゼミにて組織の中での人間関係の構築やモチベーションについて学び、ラクロス部での活動にも活かした。


※インタビュー及びプロフィールは、取材をした20211月時点の内容です。