私は地方財政論を専攻しており、「ローカル・ガバナンスの政策実践研究」(2006〜2007年度大学院GP)を活用して、長野県下伊那郡阿智村で予算編成過程を対象とした事例分析を行いました。阿智村では「住民主体の行政」への転換が本格的に進められ、地域自治組織を拠点とした住民を主体とする地域づくりが行われています。 さらに近年は、従来行政内部に限られた行政活動とされてきた予算編成過程への住民の参加と、議会の機能の充実を目的とした予算編成システムの構築が進められています。 そこで、このような予算編成システムを、小規模自治体における予算編成過程に関する改革の先進的な事例としてとりあげ、それらにみられる現状と課題について分析しました。実務の現場で約3週間研究をさせて頂いたことは、大変貴重な経験となると同時に、今後の研究課題の方向性を検討するよい機会となりました。 |