「京都の伝統が息づく 立命館のタイル探訪」という題名で、立命館 史資料センターの公式YouTubeチャンネルに二つのビデオを投稿しました。この動画では、立命館衣笠キャンパスの建物に使用されているタイルに焦点を当て、その由来や特徴などを紹介しています。
「京都の伝統が息づく 立命館のタイル探訪 基本編」https://youtu.be/qYOjP4-_b9E
「京都の伝統が息づく 立命館のタイル探訪 もっと泰山タイル編」https://youtu.be/lVCYBF4bOxA
衣笠キャンパスのタイルとは、あの地味な建物の外壁に使われているタイルのことです。
衣笠キャンパスを知っている人が思い浮かべる、茶色のような灰色のような色をした、あの建物の外壁には、実は特別なタイルが使われているのです。
そもそもの事の始まりは、史資料センター職員が衣笠キャンパスで目にする外壁タイルの美しさに惹かれ、調べ始めたことによります。
そのタイルが、清水焼の流れを汲む伝統的な手法を用いた手づくりの京都産タイル「泰山タイル」であることがわかり、また、タイルを製造していた泰山製陶所が1973年に閉所していることから、衣笠キャンパスの建物に使われているこれらのタイルは、かつての伝統技術によって作られた貴重なものであることが分かったのです。
<学園史資料から>衣笠キャンパス校舎の泰山タイル
近年のレトロブームとともに、ますます注目される近代建築にとって、タイルは欠かせない意匠です。現在ではタイルそのものに注目する人も増え、様々なタイルを見て回る、街歩きのイベントなども人気を集めています。
また、衣笠キャンパスにおいては、2023年に開催された「京都モダン建築祭」に以学館(外壁の一部に「泰山タイル」が使用されている)が選出されるなど、立命館の建築物も近代建築という視点で注目され始めています。
しかしながら、これらの事柄はまだまだ知られていません。
史資料センターでは、立命館のキャンパスの美しいタイルをもっと多くの人に知ってもらいたいという思いから、衣笠キャンパスのタイルの魅力を紹介する動画を制作しました。
今回は「泰山タイル」の生みの親、池田泰山の孫であり、自身もかつて泰山製陶所にてタイル作りに携わり、現在は集成モザイク作家として活躍されている池田泰祐さんにインタビューを行いました。
動画では、「泰山タイル」の詳しい解説とともに、衣笠キャンパスのタイルを実際にご覧いただき、立命館に使用された「泰山タイル」の特徴や、タイルから伺える事柄や印象などをお話ししていただいています。
動画タイトル「京都の伝統が息づく 立命館のタイル探訪 基本編」では、「泰山タイル」の歴史や衣笠キャンパスに使用されているタイルの特徴などを紹介しています。
動画タイトル「京都の伝統が息づく 立命館のタイル探訪 もっと泰山タイル編」では、全てが手づくりというタイルの製造工程なども含め、より詳しく「泰山タイル」について紹介しています。
どちらの動画も4分程度でご覧いただけます。
これらの動画は、映像制作会社ドルフィンスルー株式会社の代表、横川隆司氏の協力のもと、撮影・編集共に史資料センターの職員が行いました。
今後も「泰山タイル」に留まらず、より多くの人に知って欲しい立命館に関することについて、動画配信も活用しながらわかりやすくお届けしていきます。
2024年2月14日