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TOPICS & EVENTS

01.21

TOPIC

2022

G-ALPs企画「経済学の視点から見た水衛生問題」が開催されました

 2022年112日(水)14:40より、タフツ大学フレッチャースクールに在籍中の元橋一輝さんを講師に招いてG-ALPs企画「経済学の視点から見た水衛生問題」が開催されました。ご講演内容は、キャリア形成、シンクタンクに勤務されていた際のお仕事の様子、そして現在取り組まれているインドでのフィールド実験、の3つのテーマについてお話いただきました。トピックごとに学生とのQ&Aセッションを挟みながら、ボストンから帰国中の元橋さんとオンラインで対話することができました。


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 まず、どのようにキャリア形成してきたか?と題して、国際公務員に興味持った高校生時代、国際法や国際政治を学ぶために進学した法学部での大学時代、ゼミや東日本大震災を契機に環境・エネルギー問題に関心を持ちOECD環境局でインターンを行った大学院時代、三菱総合研究所の環境・エネルギー研究本部や海外事業本部でご活躍されたシンクタンクでの勤務、と現在在籍中のタフツ大学のフレッチャースクールでPh.D取得を目指すに至るターニングポイントとなったご経験や気づきについてご共有いただきました。早めに多種多様な経験を積むこと、あきらめずに道を拓くことの重要性が伝わるお話でした。


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 次に、ベトナムの下水道と産業排水処理を例に、途上国においてどのように水処理へのインフラ投資を増やすのか、というテーマでお話いただきました。日本にいると水衛生問題について意識することはあまり無いことから、途上国での問題の深刻さに驚いた講演参加者が多くいました。中でも、利益追求を求め環境が二の次になってしまう途上国の中小企業と、初期費用は高いが省エネ技術によってランニングコストが抑えられる高性能の日本の技術を如何にマッチングするのか、という現実的な課題について問題提起がありました。併せて、シンクタンクでの仕事についてもご紹介がありました。専門を生かしたプロジェクトベースの職務であるため、大学院でのご専門が活かされるとのこと。大学院進学を検討している人には、研究者以外のキャリアがあることが発見だったそうです。


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 そして最後に、昨年末に介入前のベースライン調査を行った、インドの農村でのトイレ利用促進に関するフィールド実験についてご紹介いただきました。特に、トイレの利用促進のボトルネックになっている誤ったコスト知識を是正する情報の提供に関するランダム化比較試験について詳しくお話いただきました。計量経済学の知見を学んできた講演参加者にとっては、興味深い具体的な研究例に触れたことで、学んだ統計手法への理解がより深まったとのことです。


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本ホームページのTOPICS & EVENTSでは、引き続き多様なG-ALPs企画について紹介いたしますので、ぜひご覧ください。

 

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