海外プログラム
ガストロノミックスタディプロジェクトⅠ
⾷科学の⾼度なマネジメント⼒を⾝につけるためには、ただ知識を⾝につけるだけでなく、実際の社会で知識を実践的に活用することで、より深い理解を得ることも重要です。
食マネジメント学部では、教室での学びと実社会の接点となる国内・海外の食の現場に学生が実際に身を置き、課題解決型学習を通じて学びを深め、新たな体験を通じて学びの視野を広げることを目的とする正課授業「ガストロノミックスタディプロジェクトⅠ」(以下、GSPⅠ)を実施しています。海外プログラムでは、夏季休暇期間を利用して海外のフィールドに出て、社会の課題を発見・解決する力を身につけることを目指します。
(※各プログラムの行程や内容は年度によって変更される場合があります。)


Italyイタリア
GSPイタリア実習は、学部が提携する「イタリア食科学大学(UNISG)」の協力のもと、フィレンツェから北イタリアを中心にイタリア各地で多様な“食”の現場を見学・体験します。
実習はトスカーナ州のフィレンツェから。郊外のオリーブ園を訪れ、イタリア野菜の収穫やトスカーナ料理について学びます。
次に訪れるのはエミリア・ロマーニャ州。モデナでは、移民の職業訓練を行う現場や、社会的包摂を目指す「レフェットーリオ(困窮者食堂)」、さらに歴史ある地域の市場を見学します。ボローニャでは、カルピジャーニ社の協力のもと、「ジェラート大学」でジェラートについて学びます。
その後はピエモンテ州へ移動し、トリノではDOMORIによるチョコレートのワークショップ。LAVAZZAでは博物館職員とコーヒーに関する講義とテイスティングに参加します。
最終地は、イタリア食科学大学(UNISG)で、スローフードの思想や食の生物多様性、伝統料理について学びます。昼食は、世界各地から集う学生たちとともに学食でいただき、実習の締めくくりには、大学地下にある「ワインバンク」にて専門講師によるテイスティングを体験します。
(※行程や内容は年度によって変更される場合があります。)


Bulgariaブルガリア
GSPブルガリアは、知られざるブルガリアの食文化に触れながら、ガストロノミーの未来について考える実践型プログラムです。
前半は、ブルガリア初のパティシエ専門学校「ブルガリア・パティシエアカデミー」にて、一流シェフの指導のもと、伝統料理や「チョコレート寿司」「クレープのタリアテッレ」などの革新的なスイーツづくりに挑戦します。また、「ガストロノミー・ディプロマシー(美食外交)」「チョコレート・ブランディング」「料理とイノベーション」などをテーマにした講義に加え、ブルガリアの人気料理番組に出演し、日本の家庭料理や和菓子を紹介するなど、国際的な文化交流を体験します。
後半は、ブルガリア・スローフード協会の協力のもと、食を軸とした地域活性化の取り組みに焦点を当てます。伝統野菜を守る農村でのフィールドワーク、保存食祭りへの参加、ヨーグルトスープやバニツァ、ハーブ塩などの調理実習を通じて、地域に根ざした食文化に触れます。また、現地大学生や生産者との交流を通して、食文化の継承やアイデンティティ、持続可能な観光とのつながりについて理解を深めます。
自然環境と人々の暮らしに根ざしたブルガリアの食文化を実際に体験することで、学生たちは、ガストロノミーが現代社会において果たす役割について、新たな視点で考える貴重な機会を得ています。
(※行程や内容は年度によって変更される場合があります。)


Vietnamベトナム
本プログラムは、ベトナム中部のダナンおよびフエを主なフィールドとし、現地大学との連携のもと、食に関する専門的な講義・演習やフィールドワーク、さらに英語を用いた異文化交流を行います。
前半は都市化と観光開発が進むダナンでレストラン・ホテル産業を学び、ホイアンのまちづくり事例も視察。
後半は古都フエでの宮廷料理実習や農漁村での現地調査を通じて、農業・水産業や少数民族の食文化への理解を深めます。英語でのコミュニケーション力と、多文化環境での実践的な学びを融合させ、食と社会をめぐるグローバルな視点を養うことを目的としています。
(※行程や内容は年度によって変更される場合があります。)


Singaporeシンガポール
東南アジア随一の先進国家シンガポールは流行の発信地でもあり、世界でも有数の安全な国で、三つ星レストランからお手頃価格の屋台まで世界中の観光客を引きつけるグルメ国家でもあります。ユネスコ無形文化遺産にも指定されたホーカー文化とは、近代的・衛生的な環境で用意された多種多様な屋台の食べ物を、民族の壁を越えて早朝から深夜まで気軽に楽しむ、多民族国家シンガポールを象徴する食の在り方です。
GSPシンガポール実習は、大きく3つの活動からなります。
1.学部が提携する「南洋工科学院 アジア食研究所 (ACI)」では、多民族国家シンガポールを代表するHeritage food(中国料理・マレー料理・プラナカン料理・インド料理)について学び、実際に調理実習を行います。日本ではまず見ることのない珍しいスパイスや調味料を活用した料理が学べます。
2.シンガポールの食ビジネス視察として、市場やホーカーセンターを訪問したり、日本から進出しているフードビジネスの見学をして実際に現地で活躍されている日本人の方からお話を伺ったりします。
3.学生主体の活動として、グループや個人で自律的にホーカーセンターやコーヒーショップといったシンガポール独自の食ビジネスを体験したり、シンガポール人学生さんとの交流やホームビジットを行い、それぞれの関心に応じてテーマを定めてフィールドワークを実施します。
(※行程や内容は年度によって変更される場合があります。)