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佐藤大基氏、岡本正氏をゲスト講師にお招きして、合同リサーチ・プロジェクトを開催しました

2018年5月24日(木)、大船渡市災害復興局・大船渡駅周辺整備室係長の佐藤大基氏、銀座パートナーズ法律事務所 パートナー弁護士の岡本正氏をゲスト講師にお招きして、朱雀キャンパス307教室にて合同リサーチ・プロジェクトを開催しました。

佐藤氏には、「大船渡駅周辺地区の官民連携まちづくり」というテーマで、東日本大震災で被災した岩手県大船渡市の大船渡駅周辺地区がどのようなまちづくりを進めているのかについて、エリアマネジメントや官民連携まちづくり協議会の取り組みなどを通じてお話しいただきました。そして、まちづくりのマネジメントはいかにして共感を得るかが大事であり、また、「考える」と「やってみる」の繰り返しが暮らしを豊かにするといった、ご経験から得られた貴重な知見をお示しいただきました。

続いて、岡本氏には「災害復興法学と被災地のリーガル・ニーズ」についてご講義いただき、震災後に実施された無料法律相談から被災者のニーズを収集・データベース化し、その傾向や課題を分析し、既存の制度や法律の改善を提言してきたご経験についてお話しいただきました。また、「り災証明書」や「被災者生活再建支援金」等の制度を事前に知っておくことが「防災・減災」につながるという観点から、生活再建に関する「知識の備え」の習得に資する「防災教育」の重要性が強調されました。

それぞれの講義を受けて、院生や教員から多くの質疑が寄せられ、佐藤氏、岡本氏には丁寧に応答していただきました。現場の最前線でご活躍されているお二人から、震災・災害復興というテーマについて、別々の立場から具体的な取り組みやご経験をお伺いできたことは、皆さんにとって大きな刺激になったことでしょう。今後も「リサーチ・プロジェクト」など公務研究科での学びを通じて、院生の皆さんが現代の公共問題に対応するための「政策力」を積極的に身につけていくことを期待しています。