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2017.12.08

修士論文・リサーチペーパー構想発表会を開催しました

2017年12月6日(水)及び7日(木)、朱雀キャンパス205教室にて、「修士論文・特定の課題についての研究成果報告(リサーチペーパー)」構想発表会が行われました。

公務研究科を修了するためには、「修士論文」または「特定の課題についての研究成果報告書(リサーチペーパー)」のどちらかを執筆し、その審査と口頭試問に合格しなくてはなりません。これまで、院生は研究テーマや修士論文・リサーチペーパーの構想について、主に「リサーチ・プロジェクト」の各クラスにおいて報告し、同じクラスの院生や教員から様々なアドバイスを受け、意見交換を重ねてきました。

今回実施された「修士論文・リサーチペーパー構想発表会」は、リサーチ・プロジェクトに所属する院生と教員が一堂に会する中で自分の研究構想を発表し、普段接することの少ない他のクラスの教員や院生からも意見や助言を得ることができる非常に貴重な機会です。2日間で16名の院生が、発表15分、質疑応答10分で構想発表を行いました。

構想発表会を経て、発表者の皆さんは自分の「構想」を論理的に、説得的に伝えることがいかに難しいか、また質疑の内容を理解して、適切に応答することがいかに大変かを実感したことでしょう。時間管理やプレゼンテーションの仕方などについても、学ぶことが多かったのではないかと思います。反省点を今後の糧として、いただいたコメントや指摘を参考にしつつ、修士論文やリサーチペーパーⅡの執筆に励んでください。また、来年度の発表者となる修士一回生の皆さんも、今回の発表会からの学びを活かして、今後の研究報告やリサーチペーパーⅠの執筆に取り組んでください。

公務研究科は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)として、4つの「教育目標」と8つの「論文評価基準」(http://www.ritsumei.ac.jp/gspp/education/policy.html/)を定めています。これらを改めて確認した上で、修士論文もしくはリサーチペーパーの執筆を通じて、院生の皆さんがリサーチ・プロジェクトやリサーチ・トリップ、その合同報告会など、公務研究科でのこれまでの学びの中で発見した自分自身の「問い」に向き合い、それぞれの答えを探究されることを期待しています。

 

 

2017.11.10

稲村和美氏(尼崎市長)をお招きして、オープン・リサーチを開催しました

公務研究科のカリキュラムの特徴をなす「リサーチ・プロジェクト」では、専門分野の異なる複数の教員と研究テーマの異なる多様な院生がともに学びつつ、複雑化・多様化する現代の公共問題に対応するための「政策力」を鍛錬しています。「オープン・リサーチ」は、リサーチ・プロジェクトに所属する全ての院生と教員が一同に会し、ゲスト・スピーカーのお話を通じてともに考え、議論する貴重な機会です。

今回は、兵庫県尼崎市長の稲村和美氏をお招きし、2017年11月8日(水)に朱雀キャンパス308教室にて、オープン・リサーチを開催しました。稲村市長はまず、「課題先進都市」といえる尼崎市の現状について説明し、今後は「課題解決先進都市」として、尼崎市のイメージ向上、子育て世帯向けのサポート、住宅事情の改善などに取り組んでいくことをお話しになりました。

また、課題解決のためにはシティプロモーションと同時に、「シチズンシップ」と「シビックプライド」の醸成が重要であることが強調されました。そして、課題が多様化・個別化する現在では、行政は小さくとも公共は大きく、つまり民間企業やNPO、地域コミュニティ等も「公共」の担い手であり、行政職員にはそれらのファシリテーターとなりつつ、ガバナンスを行う能力が求められることが指摘されました。職員にはまた、いわゆる「お役所仕事」ではなく、法令等を遵守した上で知恵を絞り、課題にチャレンジしていく「政策力」が求められます。

稲村市長はまた、行政は多くの計画を策定するものの、PDCAサイクルの「CA」が不足していることを指摘し、尼崎市の施策評価についてお話しになりました。施策の策定はそれ自体が目的ではなく、あくまで課題解決のための手段です。それゆえに「そもそも、何を実現するための施策なのか」を明確にして、施策評価を通じて成果や残される課題を問うことが大事であり、尼崎市では決算を「査定」し、評価の結果を次年度に反映させ、PDCAサイクルを有効に機能させることに努めています。

続いて、オープン・リサーチ終盤には、市民との合意形成や国・県・市の役割についてなど、院生から活発な質疑応答が行われました。稲村市長は、反対意見には様々な段階があり、完全な合意は難しいとしても、合意を目指すプロセスの中で出た意見をいかに反映させるかを重視しているとお話しになりました。また水口憲人教授からは、「シチズン」としての高齢者の位置づけや「シビックプライド」を育む場としての大学の重要性などについての「提言」がありました。

このオープン・リサーチでは、市長にご登壇いただく前に、院生は事前に頂戴したレジュメや新聞記事などを読み込んだ上で、6つのグループに分かれて質問したいことを話し合い、それぞれ2つの質問に整理しました。稲村市長には、それらの質問にもご配慮いただきつつ、非常にバイタリティに溢れる、示唆に富んだお話を伺うことができました。公務研究科という「学びの場」での日々の取り組みもまた、「政策力」を備えた公務人材として成長するための糧となります。院生の皆さんが本研究科での学びを経て成長し、公務人材として活躍されることを大いに期待しています。

 

 

2017.10.05

リサーチ・トリップ4クラス合同報告会を開催しました

公務研究科では、例年、地域の行政機関や、NPOなどの地域社会を訪れ、ヒアリング調査を実施しています(本研究科ではリサーチ・トリップと呼んでいます)。地域が今、抱えている問題は何か、またこの問題に対して、地域がどのように挑戦しているかを知ることは、本研究科が掲げるカリキュラム・ポリシーである「政策力」と「現場」感覚を養うのに直結すると考えるからです。

本年は、4つのグループが次のテーマを掲げてリサーチ・トリップを行いました。

               観光資源の「発掘」と活用 ──鳥取県庁および境港市の取り組み

               平成の大合併から10年 ──合併は高山市にどのような効果をもたらしたのか

               創造する過疎 ──徳島県神山町・旧木頭村の挑戦

               豊岡市の「小さな世界都市」戦略 ──コウノトリ育むお米・城崎国際アートセンター・インバウンド政策

各グループの研究成果を共有するため、2017104日(水)に合同報告会を実施致しました。学生は、事前学習と調査のギャップに力点を置いた研究報告を行いました。学生を中心とする活発な質疑応答に続き、公務の職務経験をもつ教員から、行政の行動様式など具体的なエピソードを交えた講評がありました。

合同報告会の後半は、「四事例を通して見える地域社会・地方行政の今」と題し、ディスカッションを行いました。四事例を通してみることで、官と民の関係(境界線)の問い直し、地域ネットワークを支える中心的人物の存在が浮かび上がってきました。

本研究科の運営を担ってきた水口憲人教授は、リサーチ・トリップを通して、社会科学的想像力を養い、問題意識を磨き、地域の問題を発見して下さい、とまとめられました。このメッセージは、古川貞二郎本学客員教授(元内閣官房副長官)が、以前、本研究科シンポジウムにおいておっしゃられた「政策の向こう側にいる人の顔を想像することが大切です」という言葉に呼応するものです。本研究科の考える公務人材の姿は、これらの言葉に濃縮されています。学生がこれらの言葉を胸に刻み、立派な公務人材として活躍してくれることを教員一同、楽しみにしています。

リサーチ・トリップや合同報告会によって、学生が発見した問いのすべてに、答えが出たわけではありません。むしろ大きなクエッションが、私たちに課せられました。残された問いは、学生各人が、修士論文やリサーチ・ペーパーにおいて答えてくれるでしょう。また、本研究科は、シンポジウムなどを通して、こうした問いへの答えを探し、学知を社会に還元いたします (本年度のシンポジウムは、神山町の創造する過疎のキーパーソンである大南信也氏をお招きし、また、地方自治を専門に研究をしてこられた加茂利男教授にご登壇頂き、引き続き議論をおこないます。2018114日(日曜日)13:30開始。立命館大学朱雀キャンパス。詳細は、本ウェブサイトにて追ってご案内致します)。公務研究科の挑戦はまだまだ続きます。




 

  

      

2016.11.01

2018年度以降の学生募集停止について

  公務研究科(修士課程)の2018年度以降の学生募集停止について

 

 立命館大学大学院公務研究科(公共政策専攻・修士課程)は、2018年度から学生募集を停止することと致しました。

 公務研究科は、20074月に「公共問題に対応した政策力を備えた有為な人材の育成」を目的として設けられ、この間多くの修了生を公務員や民間企業等に輩出してきました。公務研究科の設置目的に沿った大学院レベルでの人材育成は、立命館大学の全学的取組として認識しており、これをさらに発展させるため、また社会のニーズによりよく応えるため、新たな仕組みを展開させるべく検討することと致しました。

 これまでの公務研究科の教学に対するご理解とご協力をいただいた多くの皆様に厚く御礼を申し上げますとともに、今後の新たな展開にご支援いただきますようお願い申し上げます。

 

2016111

                                立命館大学学長

                                 吉田 美喜夫

 

                             立命館大学大学院公務研究科長

                                                                 駒林 良則