ものづくり質的研究センターは、企業の「もの」志向から「こと」志向へのシフトや、Supply PushからDemand Pullへの移行という社会ニーズを捉え、心理学、映像学、情報学、経営学の学融(トランス・ディシプリナリ)な領域を形成することを目指します。そして、産官学連携コンソーシアム型共同研究を中心とした研究活動と人財育成を担う研究機関としての使命(ミッション)、展望(ビジョン)や研究内容(アクション)を以下のように設定します。

1)ミッション

 本センターのミッションは、顧客体験の現状を超え、未来体験を創造することで新しい学術領域を切り開いていくこと、ひいては、利用者・使用者重視のものづくりの新しいあり方を提案することでです。学術的には、経験価値調査分析法及び未来体験デザインの研究と、人間科学データサイエンス領域の産官学同時人財育成に資するプログラムの開発を実施することを目指します。実践的にはセンターに集う産・官・学・地のステイクホルダーが抱える課題を学融的に解決することを目指し、そのことが新しい学術的知見を切り開いていくことを目指します。

2)ビジョン

 立命館学園ビジョンR2020「Creating a Future Beyond Borders」、R2030「挑戦をもっと自由に」を踏まえ、バックキャスト的に未来のあるべき姿を社会に提起することを心がけます。本センターでは、第4次産業革命(AI、IoT、ビックデータ)時代に向けた、データサイエンスと人間科学の融合領域の開拓、ならびにその人財育成を目指します。人間科学的なデータサイエンスとは、心理学とITの融合でもありますが、本センターでは、様々なつながりによる新たな社会「Society5.0:データ駆動型社会」におけるものづくりに関して、人間側の視点、特に意味を見いだす働きとしての「こころ」を扱うことで新たな発見や貢献ができる産官学同時開拓の新学術領域を創成することを意図しています。

3)アクション(研究内容)

 ものづくり質的研究(センター)構想の根幹は、以下の図における4つのアクション開発とその体系化にあります。

ものづくり質的研究センター

  • (A)第1アクションは、過去・現在の環境認識のため、既存商品サービスのコンセプトの棚卸を行う。その課題は、ひとりひとりの文脈・意味を重視した顧客体験の理解である。この課題解決のため、A顧客質的研究という新研究分野を提案する。
  • (B)第2アクションは、ひとりひとりの文脈・意味のデータ群から、コンセプトの創造と伝達のため、多様なストーリー仕立てに再編することである。その際の課題は、ひとりひとりの文脈・意味のデータ群とコンセプトの関係認知科学的な考察と理解である。この課題解決のため、B認知科学ストーリーテリングという新研究分野を提案する。
  • (C)第3アクションは、6つのプロセス(物語・共感・デザイン・調和・生きがい・遊び心)を基調としたハイコンセプトメイクを行う。その際の課題は、ビジネス、商品サービスの未来体験を創発するハイコンセプトの形成方法である。この課題解決のため、C未来体験デザイン研究という新研究分野を提案する。
  • (D)第4アクションは、上記A、B、C の全体的なイノベーションマネジメントである。その際の課題は、未来環境におけるビジネスモデルの形成方法であり、この課題解決のため、D 質的イノベーションマネジメント研究という新研究分野を提案する。

立命館大学ものづくり質的研究センター
センター長 サトウタツヤ

運営委員

    氏名 役職 所属 専門分野
    サトウタツヤ センター長 総合心理学部・教授 質的心理学
    安田裕子 副センター長 総合心理学部・教授 臨床心理学
    隅本雅友 客員教授 イノベーションマネジメント
    木村朝子 情報理工学部・教授 認知科学
    斎藤進也
    映像学部・准教授 社会情報学