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267 -  InputをOutputへ-たばこの吸殻からリサイクルTシャツを製作-

InputをOutputへ-たばこの吸殻からリサイクルTシャツを製作-

代表 澤井慎二さん(経済学部3回生) 写真:後列中央
張 霞娜さん(経済学部3回生) 写真:後列左
杉山直哉さん(経済学部3回生) 写真:前列左
加藤雅裕さん(経済学部3回生) 写真:前列右
吉岡雅史さん(経済学部3回生) 写真:後列右
学生団体「AIO」のみなさん

  • No.267
  • 2011年6月24日更新
「たばこのポイ捨てを減らしたい」

世界では毎年、約4兆5千億本もの煙草がポイ捨てされています。学生である私たちでも、この問題を解決できないか?という気持ちから学生団体AIOを立ち上げました。
 若者が、学生時代に培った「Input」を社会に出て「Output」し、社会変革できることを、私たちの活動を通じて知ってもらうことを目標としています。

実際、自分たちが地域に出てゴミ拾いをしてみると、道端のゴミに占める吸殻の割合は非常に高く、景観を乱してしまっていることが分かります。また、たばこのフィルター部分は、土に還るのに500年という歳月がかかるとされ、海洋汚染も危惧されています。



              ~清掃活動の様子~

「じゃあ清掃活動に参加する人たちを増やしたらいいの?」

これでは根本的な解決にはなりませんよね。まず、人に捨てさせないための意識改革が重要だとおもい、たばこの吸殻からリサイクル製品を開発し流通させ、ポイ捨て問題について訴えかけようと考えました。そこで、たばこのフィルター部分は、「アセテート繊維」という、高級な衣服にも使われる繊維で出来ていることを知り、Tシャツ作りに挑戦することになりました。
 
なにしろ誰も試みたことがなかったので、初めは手探り状態でしたね。
私たちも専門的な知識が何も無かったので、大学の先生や企業の方たちに協力していただくために、内容を説明したのですが、断られることもしばしばありました。
代表として弱気な面は見せられないと思っていても、やっぱり落ち込むことは多かったですね。そんな時に、メンバーたちが率先して行動してくれている姿に鼓舞され、私も目標を失わずに、やりぬく事ができました。

そうして、めげずに「思い」を伝えていった結果、「面白い!」と活動に共感してくれる方々と出会い、衣服を作るための工程「消毒→開繊→紡績→編みたて→縫製」の各セクションで、大学の先生や企業のみなさんからの技術的な支援を受けることが出来ました。

「思いを人の行動に繋げることは難しくても、諦めなければ道は開ける。」

メンバーが一丸となり本気で取り組んだ結果がでて、本当に良かったと思っています。Tシャツは完成しましたが、商品として流通させるにはまだ修正箇所が多く残っているので、納得のいくものに仕上げることがこれからの課題ですね。



【写真左】(左)たばこのフィルター 【写真右】フィルターの糸から作られたTシャツ
(右)フィルターからできた糸

 
今年の5月には東京で「I believe」というイベントにも参加をしました。
これは自分の夢や志を実現するためのアイデアを競う場で、僕たちはリサイクルTシャツについてのプレゼンテーションを行いました。そこで見学をしていた障害者の方々から、手話を通して、熱心な質問や励ましの言葉をたくさんいただきました。
そのとき、「自分たちの活動が学生の垣根を越えて多くの人の心に響いてるんだな」と実感することができ、とても嬉しくなりましたね。
普段の生活では決して出会うことがない人たちとの「繋がり」。これが学生団体の魅力の一つではないかと感じています。
11月には、「第26回国民文化祭・京都2011」で行われるファッションショーにも参加する予定です。このファッションショーを通じて、AIOの活動に興味を持ってくれたり、環境問題に対して、関心を寄せてくれる人が1人でも多く増えてくれたらと思っています。


最後に僕たちが、この活動を始めるきっかけとなった「立命館大学アントレプレナー教育プログラム」について、みなさんにも、少し説明をさせていただきます。このプログラムは、アントレプレナーシップ論(起業家精神)や事業計画論、資金計画論などを総称したものです。また社会で活躍されているさまざまな起業家の方による講演会も行われています。「起業」と聞くと、会社を興すための方法や、起業後、どう軌道にのせていくのか?という考えが、まず浮ぶかもしれません。でも、アントレプレナーでの学びは、それだけではなく、「自分に置き換えると何ができるのか?」1人の人間が社会問題を考えるきっかけを与えてもらえる場でもあるように思います。

【追記】
その後、澤井さんから連絡があり、見事、「I believe」での優勝が決まったそうです!まだまだ、AIOのみなさんの活動は続いていきます。



 

  • 取材・文
  • 犬塚直希(経済学部5回生)

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