ダンスで結んだ“たくさんの絆”
石川 楓さん(生命科学部3回生)
R.D.C(立命館ダンスサークル)全国各地のダンスコンテストに挑戦中!
ダンスサークルR.D.Cは、ヒップホップ、ハウス、ロック、ポップ、ブレイクダンス、スタイルといった多彩なジャンルに取り組んでいます。私を含め、サークル全体のうち8割以上は初心者からのスタートですが、練習を積んで世界大会に出場するほどの実績を残す人もいます。またOB・OGの方から、気軽にアドバイスをいただける環境にあり、ダンスへの熱い想いを持った人が集まっているのも大きな魅力です。
また私自身、サークルとは別で、「シンボル関西」の一員としても活動しています。これは学生が主催する団体でダンスに取り組める環境を作ること、他大学のダンサー同士をつなげることを目的に活動を行っています。最近は、東北の復興支援の募金活動や、風営法に関する署名を集めたりもしました。活動を通じ、広い視野で物事を見られるようになりました。また他大学の知り合いも格段に増やすことができました。
最初のうちは、大学生活とダンスの両立が難しく感じる時もありました。
特に記憶しているのは2回生の冬。コンテストと実験レポートの課題が重なり、大変だったこと。また学園祭など大きなイベント前は、みんなで夜通し練習をするので、自分の中で物事の順位づけをすることが難しかったです。
最初は「1人で全部やらなければ」と無理をしていましたが、同期や後輩に助けてもらったり、いろいろな失敗を重ねて、今は段取りよく、物事を進められるようになりました。今では失敗から学んだ経験を元に、後輩へアドバイスすることもできます。
ただ、好奇心旺盛で、行動的なところは昔から変わっていません。
低回生の頃からサークル活動だけにとどまらず、舞台やオーディションも積極的に参加してきました。その中で印象に残っていることが2つあります。
1つは企業の方を対象にしたショー企画に参加した時。台詞はなくても、感情を込めて踊るよう指示され、表現や表情の豊かさを求められました。私と同じくオーディションでうかった役者さんたちが、休憩時間を使ってまで必死に練習している姿を見て、刺激を受けたのを覚えています。
もうひとつは、プロバスケットボールのオープニングダンサーに選ばれた時です。幅広い年齢層のダンサーと交流することができました。コンセプトを企画した方のダンスに対する強い思いも伺い、私の考え方にも影響を与えてくれました。この2つの出来事を通して、まず自分がダンスを楽しむことが大切だと思いました。観客の皆さんのリアクションはうれしいですし、名前を呼ばれるとテンションもあがり、いいショーができます。見せ方だけでなくダンスに対する心構えも鍛えられ、ステージでも表情豊かに、表現したいと思うようになりました。
3回生の夏は、カナダのバンクーバーで1ヶ月間のホームステイをしました。
そこで、ホームシックになった私を励ましてくれたのも「ダンス」です。
現地のスタジオでダンスを通じて、いろんな人と友達になれました。
「ダンスは世界共通なんだ」と思えた瞬間でしたね。
海外ではダンスの「振り」に全て意味があるんです。日本人はスキルが高いといわれますが、ノリやフィーリングは現地の人にかなわないなと感じました。感情を豊かに表現する人が多くて、いろんなスタイルがあることも勉強になりましたね。
今は同じジャンルの女子3人で、全国各地のダンスコンテストに出場しています。
最初は、周りの意見を全て取り入れ、自分たちのスタイルを決めきれないまま
コンテストに出場し、落選するという日々を繰り返していました。でも、自分たちのカラーがないと踊っていても楽しくないんです。そこで、まずスタイルを決めることにしました。コンテストで重要とされる「スキル・見せ場・構成」部分も、自分たちの魅力をだして勝負することにしました。そこから毎日、終電まで練習して、今のダンススタイルを確立させました。昔の映像をみると、様々な種類のダンスをする自分たちが映っていますが、今はそれも楽しんで見ることができます。
まだ優勝を経験したことはありませんが、審査員の評価を通じて、自分たちの成長を確実に感じています。苦労や困難、解散を考えた時もありましたが、3人でダンスをやり通してきて、本当に良かったなと実感しています。
就職活動が落ち着いたら、またコンテストにも挑戦していきたいですね。いつか自分のジャンルである「ロック」部門で入賞し、社会人になってもダンスを続けていきたいと思います。