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565 -  自分の研究分野を、多くの人が使える形で提供したい

自分の研究分野を、多くの人が使える形で提供したい

長坂翔吾さん(情報理工学研究科博士課程前期課程2回生)

IEEE(米国電気電子学会) Intelligent Vehicles Symposium 2013において、
Best poster paper awardを受賞!

  • No.565
  • 2013年9月10日更新
私はこのたび、IEEE Intelligent Vehicles Symposium 2013において、(株)デンソーさんと共同で発表した研究が、Best poster paper awardという賞を獲得することができました。今回発表したのは、人間が教えることなく機械が自動で認識し判断するという「教師なし学習」に関する内容です。車は道路の形状で走り方が変わるという特性を持っています。普段の運転では人間が道路の違いを判断しますが、車が自動で道路環境の違いを認識し、区別するというシステムの研究です。「教師なし学習」に関するテーマでこの賞を受賞したという前例があまりなかったため、自動車の学会においてこのテーマが認められたということについてとても嬉しく思います。

今回私たちが研究発表したのは、知能自動車(自動車に新しい機能の付いた車)に関する国際学会で、知能自動車に関するあらゆる分野の研究成果を発表する大会です。自動運転システムや緊急ブレーキをかけたりする安全化システムはもちろんのこと、道路で渋滞が起きないためにはどのような走り方をすればいいか、なども研究テーマとしてあげられます。

この学会には、プレゼンテーション部門とポスター部門という、2つの発表形式があります。ポスター部門は、研究内容を1枚の大きい紙にまとめて、研究者の方々が自分のブースに回って来られたら内容を説明するという形式です。Best poster paper awardは、ポスター部門の中で一番良かった研究に与えられる賞で、最終選考に残った30から40のチームの中からの受賞となりました。日本からは名古屋大学や香川大学など自動車の研究に力を入れている大学や企業の研究所が参加しており、アメリカやヨーロッパの大学なども参加していました。
        

(株)デンソーさんと共同研究することになったきっかけは、先方が情報理工学部の谷口准教授の研究について興味を持たれたことでした。調査依頼などがあり、2年前から共同研究が始まり、今回学会で発表したテーマに関しては、約1年間かけて研究を行いました。私は主に、いろいろな道路を走った運転データを使い、データを自動で車が検出できるように機械に学習させて区別させるためのプログラムの開発を行いました。あと、実際にプログラムを使った実験を担当しました。普段の研究室での研究とは違い、実験結果の報告や書いた論文のチェックなどをメールでやり取りしなければいけなかったため、時間がかかった点が苦労しました。

今回発表した研究内容がすぐに実用化されるのは難しそうですが、普段とは違う運転をしていないか、スピードが出すぎていないかを検出し、事故防止のために働くドライビングアシストシステムとして実用化できるのではないかと考えています。企業との共同研究なので、一般の方に使ってもらえるような形でシステムを構築し、実際に車に搭載することが目標です。そのためにも、実用化に向けて今後も継続的に研究を続けていくつもりです。また、私が現在取り組んでいる研究分野はまだまだ実用的に使われていない部分が多いので、自分の研究成果を発表し、多くの人に使ってもらえる形で提供していくことが今後の目標です。

みなさんも何か研究を始めたばかりの頃は、つまらないと思うこともあるかもしれません。しかし継続することで、今まで誰も扱っていなかったテーマや問題点が見つかり、新しい手法や新しい分野の研究ができるようになると思います。そこまでたどり着けるよう、学部生の皆さんには頑張ってほしいと思います。


  • 取材・文
  • 石井 遥(経済学部1回生)

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