住居・集落・都市調査履歴

2009

ラオスの伝統的住居・集落調査 ラオス南部・北部,14集落
及川清昭・藤井明・橋本憲一郎・本間健太郎・Vongpraseuth Thanousorn・千賀基央・渡邉宏樹

[img]

2005

ベトナムの伝統的住居・集落調査
ベトナム中南部,24集落
藤井明・Phan Dinh Viet・及川清昭・曲渕英邦・橋本憲一郎・田中陽輔・本間健太郎,Ly Quoc Son

[img]

2000

シリアの住居・都市調査
ダマスカス・アレッポ
曲渕英邦・及川清昭・新井勇治・谷田明義・山下雅絵

[img]

1999

中部アフリカの伝統的住居・集落調査
カメルーン・マリ,21集落
藤井明・及川清昭・曲渕英邦槻橋修・伊原朋行・福若郷子

[img]

1998

中国チベット地方の伝統的住居・集落調査
ラサ周辺,4集落
藤井明・及川清昭・Wang Yun

[img]

1997

トルコの住居・都市調査
イスタンブール・サフランボル・アンカラ
浅見泰司・曲渕英邦・及川清昭・新井勇治・岩崎整人・豊島さおり・江川ひかり

[img]

 

イエメンの伝統的住居・集落調査
サナア・中央高地・ティハマ地方・シバーム,24集落
原広司・藤井明・及川清昭・入之内瑛・伊藤恭行・槻橋修・橋本憲一郎・中山純一

[img]

1996

中国の伝統的住居・集落調査
雲南省・福建省,15集落
藤井明・及川清昭・Wang Yun・橋本憲一郎

[img]

1995

北西アフリカの伝統的住居・集落調査
モロッコ,15集落
藤井明 及川清昭 槻橋修 王 三好隆之

[img]

1994

南米アンデス高地の伝統的住居・集落調査
ボリビア・ペルー・アルゼンチン・チリ, 12集落
藤井明 及川清昭 岸本達也 橋本憲一郎 槻橋修 ホルヘ・フェルナンデス

[img]

1993

インドネシアの伝統的住居・集落調査
スマトラ島・イリアンジャヤ・スンバ島・ロティ島・アロール島,18集落
藤井明 及川清昭 橋本憲一郎 山中新太郎 宅間真

[img]

1992

メキシコにおける住居の調査
メキシコシティ-・太平洋岸地区・中央高原・チャパス・ユカタン半島, 32集落
及川清昭 隈澤文俊 アルトウロ・ウチダ 武富恭美 古谷和仁

[img]

1991

パプアニューギニアの伝統的住居・集落調査
セピック河流域・ハイランド地方・トロブリアンド諸島,34集落
藤井明 及川清昭 太田浩史 南泰裕 今井公太郎

[img]

1990

インドネシアの伝統的住居・集落調査
ニアス島・スマトラ島・パリ島・ロンボク島・スタウェシ島・フローレス島,37集落
藤井明 及川清昭 今井公太郎 八尾広 三橋正邦 藤井隆明 郷田桃代 鍛佳代子 清水裕二

[img]

1981

日本の伝統的家並みの調査(計146市町村)
信州
門内輝行・及川清昭・大学院生5名

1980

日本の伝統的家並みの調査(計146市町村)
関西・山陽・山陰
門内輝行・及川清昭・大学院生5名

1979

日本の伝統的家並みの調査(計146市町村)
東北・九州・北陸地方
門内輝行・及川清昭・大学院生5名

総括

人間は自然や社会,文化などが異なる多様な環境のもとで住生活を営んできたが,世界各地の集落を踏査してみると,環境条件への対応の仕方も多様であり,人々は実に様々な住まい方をしてきたことがわかる。たとえ自然・社会条件が類似していても、必ずしも同じような住居や集落を形づくっているわけではなく,隣り合った集落でも異なった形態の住居に住んでいることも数多く見受けられる。
 このような地域固有の住居は長きに渡って受け継がれ,伝統的住居や集落・都市として見事に結実してきた。しかしながら,近年の急激な近代化と都市化・グローバル化に伴い,住居の地域的な差異は次第に希薄になり、世界各地の集落・都市風景は多様性から均質性へと移行してきている。
 集落調査の背景には,急速に亡びつつある伝統的(ヴァナキュラー,土着的)住居や集落・都市を,「文化としての住居」として再度捉え直してみようとするねらいがある。
 世界の伝統的な住居や集落には、私たちの想像を絶するほどの構想力と表現力に満ち溢れており,気候や地形などの環境条件を巧みに活用した独創的な住まい方の技法が数多く見いだされる。それらは現代の居住計画にも充分に通用する英知に富んでいる。伝統的な住まいのかたちは「環境配慮型デザイン」の宝庫といえるもので,昨今,地球環境問題に対する関心が高まりつつある中で,再び注目を浴びつつある。