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- 法律で社会を変える研究者たち
- 市民の声から、世界は動き出す(徳川 信治 教授)
国際法が人権の国際的保障に向かうようになったのは、第二次世界大戦がきっかけです。そもそも国際法とは、国家間のつながりを規律する法です。国家の間で生じる利害を調整し、国際社会の平和と安全 を維持させるための法です。他方、人権は、「憲法」、国の法によって保障されています。しかし、ナチス のユダヤ人大量虐殺など、その国の法律が人権侵害を許してきた国家は、国際社会のルールを尊重 せず、平和と安定をも破壊するという大きな災いをもたらしました。こうして人権の尊重と平和が密接な関係であるとわかったことから、また、この人権の尊重が全世界に広まってほしいとの世論の声に押され、国連は、ちょうど60年前の1948年に「世界人権宣言※1」を作成しました。現在では、国連は新たに人権 条約や「人権理事会※2 」を創設し、人権 尊重を国際社会の重要な柱としています。今や「すべての人々が幸せに」という声、つまり、私たち一人ひとりが人権について考え、取り組むことが国家や国際社会・ 国連を動かし、新たな人間中心の安全保障や国際秩序を生みだすのです。
- 国際運転免許証があれば、海外でも運転できると思っていませんか?この免許証、実は条約によって保証されたものです。この条約、実際には二つあり、日本はその一つであるジュネーブ条約に加盟しています。よって、ジュネーブ条約に入っていない国、たとえば中国やドイツの国内で、日本が発行する国際運転免許証で運転すれば、無免許運転になります。
- 【世界人権宣言※1】
- 第二次世界大戦で起こった悲劇への反省から、1948年第3回国際連合総会で「すべての人民とす べての国が達成すべき人権の共通基準」として採択された、人類史上初めての人権に関する宣言。
- 【人権理事会※2】
- 2006年6月、国際連合人権委員会を改組、発展させ、新たに設立された常設理事会。国連総会の補助機関として、国連加盟国の人権の保護・促進、大規模かつ組織的な人権侵害への対処などを行う。
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