HOME  TOP

旅行記

 ちびてこちゃん

ほぼ毎年開催されている中国芸文研究会の旅行ですが、今年度は諸事情で変則的に春休み中の旅行となりました。今回は「ちびてこちゃん旅行記」に引き続き、ふたたびぼくがレポートします。

 


1日目

 関西国際空港から杭州蕭山空港へ。午後の便なので出発は楽だった。全日空の杭州直通便で、思ったより空いていたよ。
杭州に到着してから上海在留中のY先生と合流、専用車で余姚へ向かう。今は高速道路が出来たおかげで二時間もかからずに余姚に到着。街中に入ってからの方が渋滞ぎみで時間がかかったような気がする。

やや中心部から離れたホテルに到着。ネットでの評判を調べて決めたホテルだったけど、新しくて部屋も広い。
ところで、中国では最近このホテルのようにバスルームがガラス張りで中が見えるようになっているスタイルが多いのだけれど、流行っているのだろうか。確かに開放感があるし、バスタブに浸かりながらテレビが見られる(音は聞こえないけど)という利点はある。防犯上にも良いのかもしれない。ツインの部屋に泊まった人に訊いたらちゃんと壁になっていたそうだから、このホテルではダブルルームのみなのかもしれないが、以前他の省で泊まったときはツインの部屋でも同様の造りで、同室の男性二人が微妙な空気になったそうだ。
ちなみにこのホテルはバスタブの他に奥に別にシャワースペースもついていた。4つ星だけど豪華だ。

飲み物の他に果物も置いてあったよ。今回は二連泊だから、初日だけなんだろうと思っていたら翌日も置いてあった。翌日には何故か牛乳とおつまみのようなものも追加されていた。ちょっと不思議。

ただ、このホテルは周囲に歩いて行けるようなお店が無く、外貨両替業務も行っていないので、それが難点だね。

今回、少人数のため、昼食と夕食は運転手の余さんが安くて美味しいところを調べて案内してくださった。この日の夕食は余姚市内のレストラン。ずらりと並んだ材料を見ながら先生方が注文。しゃこの揚げ物(写真)など、いろいろな料理が出てきたよ。
ぼくは食事はしないけど、匂いだけ楽しんでおいた。


2日目

余姚市観光。

王陽明故居

余姚は王陽明の出身地。市内中心部西に彼の家の遺跡がある。王陽明については、ちびてこちゃん旅行記を参照してね。

建物の前は広場のようになっていて、王陽明の像がぼくたちを迎えてくれたよ。この日は天気が良くて、右の写真奥にも蒲団が干してあるのが少し見えるけど、参観して出てきたら陽明像の周りには野菜がたくさん並べて干してあった。

ネットで調べたときは有料参観と書いてあったけれど、無料だった。中には王陽明が住んでいた頃の様子を再現した部屋や、事績を紹介した展示などがあり、勉強になったよ。写真左は有名な「龍場の大悟」の場面を表している。権臣を弾劾して罰せられた人を弁護して皇帝を諌める文を奏上した結果、自分も投獄されることとなり、のち左遷先である僻地の龍場で心学の原点を悟ったという。

何故か清代の纏足(写真右)も展示してあったよ。幼いころから纏足をして、大人になってもこんなに足が小さかったんだね。当時はそれが高貴で美しい女性の条件だったようだけど、本人にとっては大変だっただろうな。


龍泉山

王陽明故居のすぐ南に位置。ここは公園になっているが、中にいろいろな遺跡がある。入場は無料。山といっても高さは100mもなく、市民の憩いの場にもなっており、外でカラオケをしている人たちもいたよ。マイクの調子が悪く、長いイントロの曲を何度も流していた。一部の建物が修復中で、職人さんたちが昔ながらの運び方で石を運んでいた(写真右)。

ここには余姚出身の黄宗羲・朱舜水・王陽明・厳子陵を記念した「四先賢故里碑」がある。清代に建てられたものらしいけど、戦時中に移されたりして、すべて修復されて新しくなっていた。
左の写真は黄宗羲(梨洲)のもの。

写真右は山の中腹から見た余姚市。この日は日曜日、天気も良く、朝から結婚式の花火が朝五時半くらいから(早!)ドンドン上がっていた。街中でも、軍関係の人の挙式なのか、戦車に続いて赤い布や風船で飾られた車の列が通って行くのを見たよ。



下左の写真は王陽明先生講学処(別名「中天閣」)。こういうところで講義を行ったらしい。奥に「梨洲文献館」の額がかかった蔵書楼らしき建物(右)があったけれど、公開されていなかった。洗濯物が干してあるところが何とも生活感を感じさせる…。

講学処の横の階段を上ると、龍泉山の名前の由来となった泉が井戸の形で残されている。かつて王安石がこの龍泉を通りかかったときに詠んだ詩があるそうだ。
右の写真はその階段のところから講学処を見下ろしたところ。ぼくの右に見える鉄の枠?は植木鉢を置くためのもののようだ。すぐ近くの地面は畑になっていて、やはり生活感あふれるところだった。





公園内には露店がたくさん出ていたが、門のあたりで綿飴屋さんを見つけたよ。
どうやって着色しているのか、日本では見かけないカラフルな色の綿菓子が売られていた。
すぐ売れるのか、袋はかぶせていなかった…。







次のページへ→ 

 
HOME  TOP

 


お問い合わせはこちら   © Ritsumeikan Univ. All rights reserved.