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【EIZO DAYS】大学院生特集vol.06:伝統芸能を映像で後世に継承したい

2015.12.25

EIZO DAYS
- 特別増刊号 映像研究科特集 -

さまざまな興味関心を持った学生が集う映像学部での学生生活について、学生さんのインタビューを通してお伝えする企画「EIZO DAYS」。
今回は、特別増刊号として大学院映像研究科での研究生活についてご紹介します!


伝統芸能を映像で後世に継承したい

【vol.06】太田侑馬さん(2015年度映像研究科2回生、立命館アジア太平洋大学[APU]出身)

・立命館大学大学院 映像研究科に進学しようと思った動機は何ですか?
学部は立命館アジア太平洋大学のアジア太平洋学部(APS)に所属していました。2回生の夏期休暇中に、サマーセッションプログラム(APU・立命館大学間で互いの夏期集中科目が受講できる制度)で映像学部開講科目の「特殊講義(映像学)~映像文化の創造と倫理Ⅱ“花街”のオーラル・ヒストリーと映像記録~」(担当:鈴木岳海准教授)を受講しました。 この授業では京都花街の一つである上七軒で「舞踊」をテーマに芸舞妓さんなど文化の多様性について映像作品を撮影・制作しました。この時映像を通じて、自分の地元でもある上七軒(花街)の伝統芸能を後世に継承できるのではないかと思い、これをテーマに映像研究科で制作・研究を進めることにしました。

・APUで学んだことで、現在映像研究科での研究に活かされていることはありますか?
APUでは、在学生の半分が留学生であるということもあり、外国人に日本の文化を教える機会が多くありました。相手の文化を知る前にまず自国の文化について伝えなければなりません。そこでは言葉の壁があり、なかなか自分が伝えたいことが伝わらないということも同時に経験し、映像で言葉の壁を越えたいと強く思い始めました。こういった思いが大学院進学・研究の直接的な動機の一つになったことから、APUでの異文化体験はすべてが今の自分につながっていると感じています。

・現在取り組んでいる研究の内容や修士制作について教えてください。

芸妓は、舞踊を主にする者「立方(たちかた)」と唄・語りや三味線など演奏を主にする「地方(じかた)」に分かれるのですが、上七軒では特にこの「地方」を担う芸妓が現在は4名しかおらず、しかもそのうち3名が80歳以上と高齢化しています。いつ途絶えるかもしれないこういった貴重な地方の伝統芸能についてその文化継承に補助的に貢献できればという思いから、ホームページを作り、その中に芸の記録映像や唄の歌詞、年中行事の紹介などのコンテンツを入れて、それを修士制作として提出する予定です。

・映像研究科に進学してよかったなと思うところはどんなことですか。
映像撮影用カメラの使い方が初めはまったくの素人でした。でも映像研究科では少人数制ということもあり、実習もほぼマンツーマンで先生から教わることができます。専門性の高い科目でみっちり学修する一方で、個別指導かつ複数指導を受けながら自分の研究や制作を進めることができます。

・修了後の進路はどのように考えていますか?

家業を継ぐか研究テーマである伝統芸能の継承や発信に重点をおいてやっていくかを今後選択したいと思っています。

★映像研究科 2月実施入試出願期間★
   2016年1月8日(金)〜2016年1月22日(金)
  ※詳しくは、2016年度立命館大学大学院映像研究科入試要項をご覧ください→こちら

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