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2016.08.29
【EIZO DAYS】04:VRで階段の昇り降りを再現するシステムを作りたい!
2007年設立の立命館大学映像学部。
とにかくまだまだ「知る人ぞ知る」存在です。
そんな学部を知っていただくには、まず在学生を紹介するのが一番なのではないか?!私たちはそう思いました。
なぜ、映像学部を選んだのか?入学してから戸惑いや苦労はなかったのか?今映像学部でどんなことに熱中しているのか?など、学生の声を通して映像学部についてご紹介します。
【episode04】櫻井清花さん(2016年度4回生、大島ゼミ所属、静岡県出身)
高校時代から、コンピュータ系の分野に興味がありました。「情報」の授業でプログラミングについて知り、自分の書いたコードでモノが動くおもしろさに魅了されました。ゲームもこのプログラミングで動いていることがわかり、大学でプログラムを勉強して、ゲームを自分で作ってみたいと思うようになりました。パソコンを扱う学部ということで当初は情報理工系の学部に進路を考えていました。
ただ、私は「CG」制作にも興味があり、調べていたところ映像学部を見つけました。基本的に「ものづくりが好き」というのが根底にあり、複合的に制作をおこなえそうな映像学部に魅力を感じるようになりました。映像学部と情報理工学部とを比較して、映像学部は制作的な観点から学び、自分で考えたモノを作る『クリエイティブ』というイメージがある一方で、情報理工学部は今ある技術を更によくするために研究を進めるというイメージがありました。パンフレットやネット、大学・学部案内を調べ、どちらの学部も受験し、いずれも合格しましたが、最終的にものづくりが好きな自分にとっては映像学部の方が適していると考え、この立命館大学映像学部を選びました。
入学してすぐはまずプログラミングなど知識を得るためにゲーム制作をおこなう自主ゼミ(学部公認のサークルのようなもの)に入りました。まったくゲーム制作において経験がなかった状態で入りましたが、学部の先輩に色々と教えてもらった経験は今もとても役に立っています。ゲーム制作は半年ごとにチームでおこないますが、みな個性や得意分野がバラバラなので、ストーリーや世界観を考えるのが好きという人もいれば、設定や細部の指定に才能を発揮する人もいて、様々な人の知恵をまとめながらおこなうものづくりはとても刺激があり、勉強になりました。メンバーが変わると作品の仕上がりもそうですが、制作工程までまったく異なり、そこがチームワークの醍醐味だと感じました。
そんな低回生期間を経て、3回生でゼミに所属するわけですが、私はゲームゼミではなく、バーチャルリアリティ(VR)やミクストリアリティ(MR)を専門とする大島ゼミを選びました。私の「ものづくりが好き」という思いは、「人を楽しませるコンテンツを作りたい」という意志に発展しており、そのためには新しい技術を身につける必要があると考えていました。VRやMRを用いたコンテンツは大学で相応の設備がないと作れません。大学にいる今しか得ることができない最新の技術を会得したいと思い、大島ゼミにしました。
卒業研究ではVR作品を制作したいと考えています。デバイス(ハードウェア)も作る予定で、仮想空間でよりリアルな操作ができるコンテンツを制作し、将来ゲームの世界で応用しやすいシステムを作ろうと頑張っています。具体的には、「階段」のリアルな昇り降りを再現したい。足元に装着するデバイスも制作しようと思っています。ゼミでは「SIGGRAPH」など海外の学会に参加することもあり、まだ世の中に出ていないこれから普及するであろうたくさんの新しい技術に触れることができます。
アメリカ・ロサンゼルスで開催されたSiggraph2015にて(写真右が櫻井さん)
将来はより高度なVR技術を身に付けてゲームに関わる仕事に就き、「人を楽しませることに繋がるものを作りたい」と思っています。
次回は、北野(映画批評)ゼミの五十嵐季旺さん
をご紹介します。