01class北野ゼミ

faculty Profile

どんなことを学ぶゼミですか?

基本、ひどくクラシカルな仕方での勉強です。映像学部のなかで、一番地味なタイプといってもいいかもしれません。本をひたすら、丁寧に読む。狭い部屋で難しい本を「あーでもない」「こーでもない」と、ときにディスカッションを交えながら読みます。だから、しんどい。目に見えて作品ができたり、プロジェクトが実現したり、というようなことはない。むしろ、思考の足腰を丹念に鍛え、「少しでも賢くなる」ことを目指せればと思っています。

どんな活動をしていますか?

基本的には、3回生を中心に、本を読んで、それに関するレポートを毎週書いてきて、皆で論評しあう。学問の世界では「ヒューマニティーズ」と言われますが、思弁的に、データに基づいて立証する、というタイプの思考ではなくて、同じデータがあっても、「Aという解釈もあれば、Bという解釈もありうるよね」というオルタナティブな解釈をどこまで打ち立てることができるのか、という点で柔軟な思考を鍛えあげるのが目標になっています。それは一生の仕事なのだけれど、その第一歩を踏み出せるのは高校生と大学生だけだと思っていて、思弁的な考えを身につける、いいきっかけになればいいなと思っています。

所属する学生はどんな印象ですか?

毎年、じつに多彩な学生のみなさんが集まるので、特徴づけることは難しい、というのが正直なところですが、あえていえば、辛抱強いということでしょうか。体育系よりも体を使い、文科系よりも勉強する、そういう意気込みがある学生さえ時々います。根性と意欲がある学生が多いかもしれません。

過年度の卒業論文/卒業制作

  • 『ヴァンダの部屋』(ペドロ・コスタ監督)における寝台の表象について【論文】
  • 『パラノイドパーク』における書く行為の表象をめぐって【論文】
  • 『少年は残酷な弓を射る』における時間の表象について【論文】