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2016.08.31

【EIZO DAYS】05:アニメーションを感性だけではなく、ロジックで知りたい!

EIZO DAYS

2007年設立の立命館大学映像学部。
とにかくまだまだ「知る人ぞ知る」存在です。

そんな学部を知っていただくには、まず在学生を紹介するのが一番なのではないか?!私たちはそう思いました。
なぜ、映像学部を選んだのか?入学してから戸惑いや苦労はなかったのか?今映像学部でどんなことに熱中しているのか?など、学生の声を通して映像学部についてご紹介します。


アニメーションを感性だけではなく、ロジックで知りたい!

【episode04】五十嵐季旺さん(2016年度3回生、北野ゼミ所属、新潟県出身)

中学3年生のときに授業で「もののけ姫」を観て感動したことがきっかけで、そこから現在に至るまで、宮崎駿監督作品がとにかく好きです。「もののけ姫」に出会った時、「自分はこの世界に行く」と直感的に思いました。高校に入ってから部活でサッカーをやったりしていましたが、クリエイター志望の夢はゆるぎませんでした。

高校卒業後の進路は、クリエイターだったら専門学校も視野にと思ったのですが、技術だけを磨いても、ディレクターやプロデューサーなど他の職種に就くのは厳しいし、もっと知識や教養を得て可能性を広げたいと思い、立命館大学映像学部を選びました。


入学してからは、「おかしらつき」という自主ゼミ(学部公認サークルのようなもの)に入り、12回生で1作品ずつアニメーションをグループ制作しました。「おかしらつき」はCGアニメではなく、手描きアニメーションを制作することが前提なので、11枚描く人によってどうしても個性や差異が出てしまいます。制作はすごく楽しかったのですが、手描きアニメの難しさを痛感し、ショックも受けました。

 2回生ではそういった制作経験も活かしながら、映像学部と阪急電鉄が連携企画した「ゆめ・まち・みらい」アート&コミュニケーションコンテストに自分も応募し、「Dream Town」という手描きアニメーション作品で準グランプリをいただきました梅田のツインビジョンという毎日何万人もの人が前を通る大型モニターに作品が放映され嬉しかったと同時に、自分の課題も見えたできごとでした。

   授業では実習科目「映像制作実習Ⅱ」の短編映像制作で監督を務めました。自分がやりたいアニメだけではなく、映像という広い視点で制作に取り組むことは全て意味があると思っています。講義科目では「映像心理学」という科目が非常におもしろく、その授業を通じて「結局制作する人(クリエイター)は何を考えてモノを作るんだろう」という疑問に戻って来ました。もちろんその人それぞれです。でも、何を考えてこの作品を作ったんだろうという疑問をもちながら見ると作品の感じ方もずいぶん変わってきます。ただ見るのではなく、その読み解き方、何がおもしろいのか、何がおもしろくさせているのか、どうしておもしろいと感じるのか、など感性だけでなく、ロジックで映像作品についてもっと知りたいと思うようになりました

  そんな経緯もあって、「映像心理学」の担当教員だった北野先生のゼミに入りました。先生のご専門は「映画理論」で、ゼミではその具体的な取り組みとして「相手とのイメージや認識の差を踏まえつつ、いかにして映像で意図を伝えるか」というテーマのもと、他大学学生との間でそれぞれ映像制作をおこない、鑑賞し合い、論じ合うという活動をおこなったりしています。いろんな刺激を受けてゼミ活動にも積極的に取り組んでいきたいと思っています。

 卒業研究はまだ先にはなりますが、今のところひとつのアニメーション作品を取り上げて、様々な学問的視点を踏まえつつ分析したいと考えています。また、自分はいわゆる「萌え系アニメ」はあまり好きではないのですが、分析のためには好き嫌いせず、そういった「萌え系」も含めた幅広いジャンルに触れていかなければと思っています。

 将来はアニメーション制作会社に入りたいと思いますが、当初志望していたクリエイターという職種のほかに、今は制作進行にも興味が出てきました。これからいろんなことを吸収して卒業後の進路についてもじっくり考えていこうと思います。

 

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次回は、ゲームゼミの柴田龍輝さん

をご紹介します。

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