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TOPICS & EVENTS

06.26

TOPIC

2024

アメリカ経済論でゲストスピーカーを招聘

 立命館大学経済学部の専門教育科目「アメリカ経済論」(大橋陽教授担当、34回生配当)において、ゲストスピーカーを招聘しました。

 この授業では、本学部専任教員の大橋陽教授と中本悟教授が編集した『現代アメリカ経済論――新しい独占のひろがり』(日本評論社、2023年)を教科書として使用しています。同書は、2人の編者のほか、アメリカ経済論、アメリカ経済史、世界経済論を主たる研究分野としている研究者10名によって執筆されました。今回、そのうちのお二方をゲストスピーカーとして招聘することができました。

 第9回(6月5日)授業では、田村太一先生(大阪経済大学経済学部教授)をお招きしました。田村先生には、Zoomを通じて、「第6章 国際分業の編成とグローバル・バリューチェーン」について講義をしていただきました。現代の貿易は、デイビッド・リカードの古典的な事例に出てくる貿易とは様変わりしています。Appleなどの企業は、製品の設計などの重要機能をアメリカに維持しながら、国境を超えて複数の国に生産工程を配置し、1つの商品・サービスを完成させる付加価値の連鎖をつくりあげていることを、明快に講義してくださいました。

 第11回(6月19日)授業では、下斗米秀之先生(明治大学政治経済学部専任講師)をお招きしました。下斗米先生にはBKCにお越しいただき、対面で「第9章 高度人材の育成とグローバル頭脳獲得競争」について講義をしていただきました。アメリカで移民といえば、米墨国境のトランプ・ウォールや、そこに押し寄せる中南米からの人々を思い浮かべがちです。ところが他方で、アメリカのIT産業などを支える高度人材もまた移民であり、その多くがアジア出身です。その理由を冷戦期にアメリカがインドに展開した技術移転、人材育成政策から説明してくださいました。
240626America下斗米先生による講義の様子

 お二人の先生には、それぞれの授業のエッセンスにかかわる課題を出していただき、学生はそれについてコメントシートに解答しました。コメントシートをみると、非常によく授業内容を理解していました。貴重な時間を割いていただいたお二人の先生に改めて感謝するとともに、学生にとってより魅力的な授業になるよう努めていきたいと思います。

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