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八幡商業高校と合同ゼミナールを開催しました
7月8日(土)、滋賀県立八幡商業高校の「近江商人再生プロジェクト」に参加されている高校生の皆さんを本学びわこ・くさつキャンパスにお招きし、寺脇教授のゼミのプロジェクト団体との間で合同ゼミナールを開催しました。
「近江商人再生プロジェクト」は、八幡商業高校さんが2013年度から始められた活動で、今年で5年目を迎えられます。毎年北陸や北関東を訪問して、滋賀県の特産物とともに、近江商人の手法である「産物回し」(訪問地での特産物を仕入れ、次の訪問地等で販売する)を体験しながら、近江商人の「三方よし」の精神を身につける学習に取り組まれています。今年度からは、文部科学省の「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール」の一つに指定され、このプロジェクトを核にCSR(Corporate Social Responsibility)マインドを持った21世紀型の近江商人を育成するプログラムを新たに立ち上げられました。今回の合同ゼミナールでは、動画を交えながら昨年度の活動内容を詳細にご紹介いただくとともに、今年度の計画や目標を説明されました。
一方で、寺脇教授のゼミでは、昨年度から有志の学生が、近江八幡をフィールドに歴史文化財を活用した観光振興プロジェクトを立ち上げ、正課を離れたところで自主的な研究活動に取り組んでいます。昨年度は、訪日外国人を近江八幡に呼び込む、いわゆるインバウンド観光振興を目的に、英語で近江八幡の魅力を紹介する動画を作成しました。この8月にはそのフルムービーを動画配信サイトで公開し、そのアクセス状況を分析する予定です。さらに今年度は、近江八幡とゆかりの深い「べんがら」という色に注目し、それをフィーチャーした食イベントを秋に開催することを計画しています。最終的にはそのイベントがもたらす観光便益を計測し、観光における「色」の役割を明らかにすることを目標としています。学生らは完成したばかりの動画を紹介するとともに、今年度の「べんがら」イベントの計画を報告し、高校生の皆さんからは今後に向けた有益なコメントが出されました。
その後、グループに分かれて、何をすることが近江八幡にとっての「世間よし」となるのか、をテーマにディスカッションを行い、その結果を報告し合いました。そこでは、やはり外から人を呼び込むこと、とりわけ若者の訪問者を増やすことが重要であり、それが地域の人々の活動意欲の向上につながることが指摘されました。また、そのためには近江八幡の魅力を広く知ってもらう必要があることから、地域の特産品やそれを作る生産者の思いを伝える「近江商人再生プロジェクト」の活動の意義が改めて強く認識されました。高校生と大学生の垣根を取り払い、フラットな議論の場をもつことで、活発な意見交換と相互交流が実現し、それぞれにとって意義のある貴重な機会となりました。
最後にBBQで親睦を図り、6時間に及ぶ合同ゼミは終了しました。これからの両団体の活動にご期待ください。