立命館大学 生命科学研究科

2016年9月1日(木)～3日(土) 広島国際会議場（広島市）で開催された第27回基礎有機化学討論会においてD1の笹野 力史さん（超分子創製化学研究室　指導教員：前田大光教授）がポスター賞を受賞されました。

今回、基礎有機化学分野（構造有機化学，反応有機化学，ホストゲスト化学，超分子化学）の最新研究に関する情報交換と成果発表を行い，基礎有機化学分野のさらなる発展と他分野への波及を目的に討論されました。

発表タイトル

『イオンペア集合体を構成する非会合型π電子系アニオンの創製』

今回、基礎有機化学討論会でポスター賞を受賞することができ、たいへん光栄に思います。前田先生の学生時代の指導教員であった大須賀先生（基礎有機化学会会長）から直接賞状をいただけたことで、さらにうれしいものになりました。

π電子系アニオンとπ電子系カチオンから規則的な配列構造を形成できれば、電荷輸送性などを示す機能性材料への展開が期待できますが、高い反応性のためハンドリングが難しいπ電子系アニオンの形成に私は取り組んでいます。脱プロトン化により発生させた負電荷をπ平面に非局在化させることでアニオンの安定化に挑戦しました。実際に、安定なπ電子系アニオンの形成に成功し、結晶構造解析による配列構造の解明も実現しました。このような研究を進められたのも、前田先生のご指導、ともに切磋琢磨している研究室のメンバー、測定など行っていただいた学外の方々のご協力のおかげです。ありがとうございました。

現在はこれまでの研究成果を基に液晶相の発現をめざしており、新規分子の合成・イオンペアの作成を進めています。今回いただいたポスター賞を糧に、よりいっそう研究に打ち込んでいきたいと思います。

受賞おめでとうございます！！