- 齊藤 大幹助教
- Hiroki Saito
- 生物工学科
- 研究室食料バイオテクノロジー研究室
- 専門分野植物病理学
- 担当科目生化学実験、微生物学実験、分子生物学実験、英語JP1
- Q1研究の内容を教えてください。
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私の研究は、畑で野菜などに被害を与える植物の病気、とくに「土壌伝染病」と呼ばれる病気を対象にしています。これは、土の中にひそむカビ(糸状菌)が原因となり、一度発生すると効果的な対策がとりづらく、持続可能な農業にとって大きな問題です。最近では、病気の原因となる菌の遺伝子(ゲノム)情報が世界中で調べられており、どのように植物に病気を引き起こすのかが少しずつ分かってきています。私は、こうした病原菌が持つ「病気を引き起こす仕組み(病原性因子)」を明らかにし、病気の発生を抑える新しい方法を開発することを目指して研究を進めています。
- Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。
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小さい頃から科学博物館に連れて行ってもらうことが多く、科学にはもともと興味はありましたが、生物の授業は暗記が多いと感じて苦手意識を持っていました。そんな中、高校の生物の先生の授業がとても面白く、DNAやRNA、タンパク質が働く「転写」や「翻訳」といった仕組みに興味を持ったことがきっかけで、生物学の本当の面白さに気づきました。その後、大学で初めて「植物病理学」という分野に出会い、やはり先生の授業が魅力的だったことでこの分野に興味を持ち、植物病理学研究室に入って研究活動を始めたことが今に繋がっています。
- Q3高校生へメッセージをお願いします。
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このページをご覧の皆さんは、生物学に少なからず興味があり、理系の学部を目指している方が多いのではないでしょうか。生物学は、科学の中でも特に進歩が著しく、扱う分野も非常に幅広い学問です。高校の教科書や参考書も年々更新されていますが、大学の先生の中には「大学生が使う教科書でさえ必ずしも正確ではない」と話す方もいるほど、研究は日々進んでいます。ぜひ、いろいろな大学や学部のオープンキャンパスに足を運び、研究室見学や模擬授業などを通して、生の情報や研究の現場に触れてみてください。その体験が、自分の興味を見つけるきっかけになり、勉強のモチベーションにもつながると思います。
- おすすめの書籍
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植物病理学は明日の君を願う/竹良実