- 山本 千愛助教
- Chiaki Yamamoto
- 生物工学科
- 研究室植物分子生物学研究室
- 専門分野植物生理学
- 担当科目生化学実験、顕微鏡観察基礎実験、英語JP1
- Q1研究の内容を教えてください。
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生き物は、まわりの環境からの刺激に反応しながら生きています。その刺激は、細胞の中で「細胞内情報伝達物質」という物質によって伝えられます。たとえば、私たちがパンやコーヒーの香りを感じるときにも、このしくみが働いています。私は、こうした細胞内情報伝達物質が、植物の「有性生殖」の中でどのように活躍しているのかに注目して研究しています。特に、コケ植物などが使う“泳ぐ精子”が、どのように作られ、どうやって動き、卵にたどり着くのか。その過程で、細胞の中ではどのように情報がやりとりされているのかを調べています。一見地味に見える植物の生殖。でもその中には、生き物らしいダイナミックで巧妙な仕組みが隠されているのです。
- Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。
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高校の生物の授業で、生き物は見た目こそバラバラでも、「セントラルドグマ」という共通の仕組みで生命をつないでいることを知り、とても感動しました。そこから分子生物学に興味を持ちはじめ、特に岡崎夫妻が「岡崎フラグメント」を発見したストーリーを知って、研究の世界にあこがれを抱くようになりました。実際に研究を始めてみると、小さなことでも日々新しい発見があり、その面白さにどんどん夢中になっていきました。世の中のまだ誰も知らないことを、自分が初めて見つけることができたときの喜びは、何ものにも代えがたいものがあります。
- Q3高校生へメッセージをお願いします。
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寝る前に、将来こうなっていたいと思う自分の姿を、ぼんやりでいいので思い描いてみてください。そして、その姿に近づくために今どんなことができるか、少しだけ想像してみてください。受験勉強はつらいかもしれませんが、その先にはきっと楽しい学びが待っています。興味があることにも、ちょっと気が乗らないことにも、思いきって挑戦してみてください。うまくいった経験はもちろん、うまくいかなかった経験もきっとあなたの力になります。いろいろなことにチャレンジしているうちに、自分の「好き」や「得意」が見えてくるはずです。私もまだまだ挑戦中です。一緒にがんばりましょう。
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