/file.jsp?id=516782
文字サイズ


  • 大賀 まゆみ講師
  • Mayumi Oga
  • 応用化学科
  • 研究室PEP Research Group
  • 専門分野大学英語教育、英語教授法
  • 担当科目英語P1、 英語P2、英語P3、英語P4、英語JP1、 英語JP2
    • 大学英語教育
    • 英語教授法
Q1研究の内容を教えてください。

 日本では、英語に日常的に触れる機会が少なく、多くの学習者は英語を外国語として学んでいます。このようなEFL(English as a Foreign Language)環境における英語の授業や、有機化学などアカデミックな科目を英語で教えるEMI(English as a Medium of Instruction)授業における教員の言語使用を研究しています。教員は、学習者が内容を理解しやすくなるように、簡単な構文を使ったり、キーワードを繰り返したり、時には戦略的に母語を使用したりするなど、様々な調整を行っています。これまでに日本に加えて、同じEFL環境にある上海や台湾の教室でもデータを収集し、教員の言語使用を分析してきました。実際の授業を観察することで、英語と母語がどの程度使われているか、またどのような目的で使われているかを明らかにし、学習者にも教員にも役立つ研究を目指しています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 元々児童英会話講師をしていたのですが、実践経験は増えてもそれを支える理論的な知識がなく、教える立場として理論と実践に裏打ちされた授業がしたいと思うようになり、大学院への進学を決めました。そこで第二言語習得論を学び、Teacher Talk(学習者が目標言語を理解できるように教員が行う言語の調整)の研究に出会ったことが、今の研究の出発点となっています。英語が得意だからといって、必ずしも学習者の言語習得を促す良い先生になれるとは限らない——実践の中で漠然と感じていたことが、大学院での学びによって理論的に裏付けられ、今の研究へとつながっています。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 人生の中には、今の自分や自分がやっていることに意味を見つけられない時期があるかもしれません。夢や進路を見つけてそれに向かって突き進んでいる友達を見て、自分に価値を感じられないことがあるかもしれません。でも人生に無駄なんてありません。人生を振り返ってみると、企業時代も退屈だった専業主婦時代も、そして児童英会話講師として過ごした時間も、すべてが今の私の授業づくりや、学生と向き合う姿勢の土台になっています。その時できることを精一杯やること、そしてたとえ一見マイナスに思えることでも、自分の学びや成長に変えていける柔軟な視点を持つこと、この2つがあれば、きっといつか点と点がつながって、自分だけの道が見えてくるように思います。