- 竹俣 直道准教授
- Naomichi Takemata
- 生物工学科
- 研究室微生物ゲノム動態研究室
- 専門分野分子生物学、微生物学
- 担当科目生物科学1、環境微生物学
- Q1研究の内容を教えてください。
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アーキアという微生物が遺伝情報(ゲノム)をどのように維持・利用するのか、またこれを次世代にどう継承しているのかを、特にDNAの構造に注目して研究しています。我々ヒトを含む多くの複雑な生物は真核生物というグループに属していますが、この真核生物はアーキアから誕生したと考えられています。そのため、アーキアゲノムについて理解を深めることで、「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」という問いへの答えに近づけるのではないかと考えています。また、アーキアは高い環境耐性などユニークな特徴を多く有していることから、アーキアゲノムの理解を通じてこれらの性質を応用する術を模索しています。
- Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。
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高校の生物の教科書に書いてあった細胞の複雑な構造に魅了され、「このような複雑な構造が自然界からどのようにして誕生したのだろうか」と生命科学に興味を持ちました。その後、大学で生命科学を学ぶ中で、特に生命の根幹である遺伝子の機能に興味を持ったのが現在の研究内容にも影響しています。また、大学で各研究室が担当する学生実習をこなす中で、実際に研究をされている方々の生き生きとした姿を見るうちに「研究って面白そうだな」と思うようになりました。
- Q3高校生へメッセージをお願いします。
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いわゆるコスパやタイパを追求するのも重要かもしれませんが、自分が興味を持っているもの、頑張りたいと思っていることについては時間をかけて粘り強く取り組む姿勢を持って欲しいと思います。それが将来「役立つ」かどうかは気にしなくても良くて、何かに一生懸命取り組んだこと自体が大きな財産になるはずです。また、勉強では教科書の内容をしっかりと学ぶとともに、少し難しい本を読んでみたりするような「ちょっとの背伸び」をして欲しいなと思います。見栄を張って背伸びをしすぎても身にならないので、「ちょっと」なのが大事です。
- おすすめの書籍
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生命とは何か 複雑系生命科学へ/金子邦彦