2025.08.05
株式会社DiOと立命館大学(RBS:村上啓二教授)が産学共同研究契約を締結
3Dデジタル解析×ファイナンス理論によるプラント資産価値評価モデルの開発を推進
立命館大学は、京都の先端ベンチャー企業である株式会社DiOとの間で、「3Dデジタル解析を活用したプラント施設の資産価値評価モデルの開発」に関する産学共同研究契約を締結しました。
本研究は、株式会社DiOが有する建造物のリバースエンジニアリング、3Dモデリング、差分解析などの3Dデジタル解析技術と、村上啓二教授のファイナンス分野における企業価値評価などの研究知見を融合させる、情報工学と経営学の学際的研究です。共同で開発されるモデルは、従来定量化が難しかったプラント施設の資産価値をデジタルツイン技術の活用により高精度かつ効率的に評価可能とするものであり、プラント業界のみならずM&A、銀行、保険などの多様な実務領域において革新的な評価手法となることが期待されています。
本研究の意義は以下の3点にあります。
- 革新性と独創性:近年、欧米を中心に不動産(土地・建物)を対象とした3Dデジタル解析を利用した資産価値評価の研究が進みつつありますが、機械・配管など複雑な構造を持つプラント施設を対象とした資産価値評価モデルの開発は世界的にも前例がなく、高い独創性を有する最先端の研究となります。
- 社会的インパクト:老朽化が進むプラント施設に対する適切な投資判断と維持管理を支援する本モデルは、アセットマネジメントやM&Aの実務において大きな付加価値を提供します。
- 知財・実用化の展望:本研究成果は特許出願を視野に入れており、将来的には企業への技術提供やプロダクト展開も見込まれています。
本研究は、RBSの村上啓二教授が研究代表者となり、立命館大学の情報理工学部/李周浩教授と理工学部/王忠奎准教授、ならびに京都大学の小林潔司名誉教授・経営管理大学院特任教授、青木一也特定教授らとプロジェクトチームを組んで推進し、研究成果は国際学術誌への論文投稿や産業界への発信を予定しています。
本共同研究は、先端技術と実務知の融合により、資産評価の未来を拓く新たな標準の確立に向けた一歩です。今後の展開にご注目ください。



