「著者からのメッセージ」から

時間効率を最優先に考えると、これまで蓄積されてきた研究の結論だけがほしくなります。そして、さらに削って、キーワードだけが欲しいと考えてしまいがちです。
本書では、研究の結論やキーワードがどのように導出されたのかというエビデンスに重点を置きました。結論とキーワードを学ぶだけでは、自分の研究課題（卒業論文や修士論文）という「応用問題」を解く過程で大きな間違いをしてしまいかねないからです。
経営学研究で導き出された結論やキーワードは、あらゆる場面で適用可能なものではありません。「応用問題」に合わせて、テーラーメイドしなければならないのです。
本書が、読者の皆さん自身の問題に対する個別解を見つけるための思考の糧（food for thought）となることを願っています。

エビデンスから考えるマネジメント入門