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RBS通信

2026.02.19

記事

就活の仕切り直しも、起業も、家業承継も。 ―キャリア形成プログラム修了生・在学生の対話で見えた「RBSの2年間」

クロストーク風景

就職活動を前に、ふと立ち止まることはありませんか。
「このまま社会に出て、自分は本当に通用するのだろうか」
「社会に出る前に武器が欲しいのに、何をすればいいのか分からない」

2025年11月29日、立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)にて、大学院ウィーク企画「キャリア形成トークセッション」が開かれました 。RBSキャリア形成プログラム*の修了生・在学生8名が登壇し、それぞれのキャリアや学びの活かし方をテーマにパネルディスカッションを実施 。そこで語られたのは、単なる成功談ではなく、迷いながら選び、考え、いまのキャリアにつなげてきた登壇者たちのリアルな言葉でした 。
本記事では、RBSの2年間が何を変える時間になり得るのか、当日の発言を元に記します 。
(*キャリア形成プログラム:主に大学卒業後、勤続3年未満の方を対象としたプログラム)

登壇者8人のプロフィール

川﨑 敏矢さん(22年3月修了|TERAFUL代表・高校教員)

「起業の勢いを、再現性のある戦略に変えたかった」

兼若 就さん(23年3月修了|外資系IT企業)

「起業か就職か決めきれず、考える時間が欲しかった」

岡田 かのんさん(23年3月修了|大手広告代理店)

「ベンチャーや事業創造の現場に関心があった」

王 斌さん(24年3月修了|経営コンサルティング)

「日本の中小企業の経営を現場で深く知りたい」

宮田 祐輔さん(24年3月修了|大手証券グループ・投資領域)

「専門性を求めて進学」

赤塚 一輝さん(25年3月修了|コンサルティング)

「技術だけでなく、人を動かす力が欲しかった」

大山 錫杜さん(在学生|中堅企業内定+家業承継予定)

「継ぐことへの怖さを克服したい」

安藤 采子さん(在学生|IT系メガベンチャー内定)

「琉球舞踊の踊り手。稼げる仕組みを作りたい」

トピック

「走り方」を変えるための進学

RBSへの進学動機は、将来の責任への不安や、自分自身の軸を定めるためなど、それぞれの背景がありました 。

川﨑さん:起業しながら方向性を確かめるために

学部4回生で起業し、現在は高校の社会科教員も務める川﨑さんは「好きで始めたことほど、勢いで判断してしまっていた」と振り返ります 。その勢いを、根拠のある戦略に変えるために理論を学びたかった 。進学は、止まるためではなく、走り方を変えるための選択でした。

クロストーク風景
大山さん:家業承継の怖さと真正面から向き合うために

建設・飲食業などを営む家業の承継を見据える大山さんは、次の一言が印象的でした 。「経営者になるのは、従業員とその家族の人生を背負うこと。何の準備もないまま継ぐのは、正直怖かった」 。その怖さを、現実の判断に落とすための材料を求めてRBSの門を叩きました 。

安藤さん:文化を稼げる仕組みにするために

沖縄出身の安藤さんは、琉球舞踊の踊り手が生計を立てられる社会をつくるという展望を持っていました 。就職を急ぐのではなく、あえて2年間という時間を確保し、自分に何ができるのかをはっきりさせる期間に充てました 。その結果、現在は希望していたIT系メガベンチャーへの内定を得ています 。

宮田さん:ファイナンスとの出会いで進路が変わった

当初は総合デベロッパー志望でしたが、ある先生のファイナンスの授業をきっかけに、企業を投資・再生という角度で見ることの面白さに惹かれました 。そこから証券会社のインターンシップに挑み、投資領域という具体的な志望に変わっていきました 。

クロストーク風景

RBSのリアル

MBAは魔法ではありません 。仕事の現場で活きる基礎体力を鍛える場です 。

①「人」との関わり方が変わる

経営者や管理職として働く院生がいる場で、自分の意見をぶつけ合う経験は大きな収穫となります 。大山さんが言う「真正面から議論できたことが一番の収穫」は、この逃げられない対話のことでした 。社会人から「その結論に至る根拠は?」「現場で動くのは誰か?」と問われ続け、理想だけでは意思決定できない現実に何度も向き合います 。

クロストーク風景
②少人数・双方向の授業は姿勢を変える

RBSには2~3名程度の少人数で行われる講義もあり、先生との距離が非常に近いのが特徴です 。発言が少ないと授業が止まってしまうため、名指しで問われ、言葉を発した瞬間に前提を突っ込まれる 。こうした往復が標準仕様になると、思考力以前に、授業へ臨む準備の習慣が変わっていきます 。

学びは、現場でこう役立つ

修了生たちは、RBSで培った共通言語を武器に、それぞれの現場で戦っています 。
投資領域の宮田さんは、100ページにも及ぶ契約書のレビューといった業務の中で、RBSで培った読解力や論理的な説明力が支えになっていると語りました 。大手広告代理店の岡田さんは、知識の増加以上に、企画を立てる際の問いの質が変わったと振り返りました 。
コンサルティング業務に携わる王さんは、専門用語が通じない現場であっても、数字という共通言語を用いて現状を翻訳し、相手の懐に入り込む重要性を語りました 。赤塚さんも、単に技術的な正解を提示するだけでなく、関係者の利害を調整して合意形成に導くマネジメントの視点が、実務の現場でこそ求められていると振り返りました。
また、リモートワーク中心の働き方をしている兼若さんは、利害関係のない院生時代のネットワークが大きな支えになっていると言います 。自律性が求められ、相談の遅れが損失に繋がりかねない環境において、すぐに相談できる相手がいることが実務を円滑に進める助けになっています 。

クロストーク風景

RBSでの2年間をどう使うか

登壇者の話を聞いていると、2年間の使い方は目的によって違うことが分かります。
起業中の人は、事業を止めずに理論で点検する期間として。川﨑さんの言葉を借りれば「走り方」を変える時間です。 就活を仕切り直したい人は、自分の軸を根拠ある言葉で説明できるようにする期間として。雰囲気で選んでいた業界や職種が、根拠に基づいた選択に変わっていきます。
まだ方向性が定まっていない人は、対話の中で問い直される期間として。揺さぶられるのはしんどいけれど、その揺れが、自分は何をしたいのかを言葉にする材料になります。

クロストーク風景

おわりに

RBSは正解をもらえる場所ではありません。問い続けられながら自分の答えを鍛えていく場所です。考え、言葉にし、試し、また考える。その往復を逃げずにやり切れる環境が、ここにはあります。