RS 学園通信 vol.127 特集 学問のすすめ 公費助成運動 Student Report
November 2000 INDEX
APUとはこれからも交流を続けていきたい
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APU学生のバイタリティ

 今回の合同ゼミでAPUに行き、日本と他の国々との距離は思っている以上に短いことを感じた。確かにそれぞれ育ってきた国の言葉や文化は違うかもしれないが、互いに交流をすればその距離は容易に縮まる。そして異文化間の交流は自分自身にも新たな発見と成長を与えてくれる。日本の国際化、グローバル化が叫ばれて久しいが、実際に日本国内において諸外国との交流を行っている学生はそれほど多くないように思う。APUでそうした考えを学べたのはひとつの成果である。

 また、学生の意識の高さにも気付いた。APUでは、留学生と国内学生が半数の割合であること、4月に開学したばかりであること、国際的環境を生かす教育システムが充実していることなどによって、学生たちのモチベーションが高かった。留学生たちには自ら積極的に日本語を勉強していたり、課外活動などを通じて、他の国の人たちともコミュニケーションを図っていたりと実にバイタリティに溢れていた。きっと異文化間の交流や互いに理解することの必要性を感じれば、自然と学生生活を送る意識も高くなるのであろう。

今後こうした機会は多くあるはず
APUの学生に質問が次々と
互いの交流から生まれるもの

 将来的には立命館大学の学生とAPU学生が互いに留学ができるシステムや、双方の大学から遠隔講義を行うことが検討されている。そうなると今回のように両校の学生が交流したり、コラボレーションしながら研究やゼミなどを行ったりという機会が益々増えていくのではないだろうか。APUでプレゼンテーションを行った際には、私たちのゼミの研究テーマに興味を示す学生もいた。互いに講義を受講できる環境が生まれれば、そうした興味・関心も満たすことができるであろう。

 留学生との交流で考えた場合、そこでは英語が多く使用されるはずである。日本人の学生の中には英語に対して苦手意識を持っている人がみられるが、これからの社会で必要な能力として、各自が自覚して英語を習得していくことが求められると思う。多少の努力は必要だが英語能力を用いてのコミュニケーションや情報源としての可能性を考えれば決して英語運用能力を身につけることは無駄ではないだろう。

 また、当然違う文化の中で育ったもの同士なのでそこには摩擦が生じるかもしれない。しかし、互いの文化の間に生じる問題を乗り越えることによって本当の意味での国際交流が育まれていくと思う。例えばカルチャーショックという言葉がある。私もカナダのUBCに留学していた経験があるが、海外でその地域の文化を学び、そして改めて日本に戻ってみると、自分の住む地域、日本の良い点とともに矛盾点や問題点が分かりやすい形で見えてきた。APUのような 国際環境では、学生間でこうしたカルチャーショックが毎日のように発生していると思われる。海外から来た留学生の文化と日本国内の文化を常に比較できる環境は互いの文化について理解を深めることができる。APUに行き、改めてそうしたことに気付いたのも良かった。

私自身の成長

 私自身も英語だけでなく自分の中での足りない面が多くあると常日頃から感じている。今回の合宿を通じてAPUの学生たちから得た刺激は、これからのキャンパスライフを送る上で、また将来自分の進路を考える上でプラスとなる点が多かったと思う。様々な人々との出会いの場としてAPUとはこれからも交流を続けていきたい。そして異文化についてもさらに深く学ぶことができればと期待している。

 

 
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