RS 学園通信 vol.129 立命館歴史探検隊 時代を駆ける先輩たち Student Report 座談会
December 2000 INDEX
 
伝統に培われた魅力 立命館のここが好き PAGE 2/5
活動を通して得られた達成感

井上 大矢さんは、自分からアート・リサーチセンターに行ったり、学生映画祭のスタッフになったり、金子君も就職にあたってかなりいろいろ活動され、積極的になれば開けていくという実感が得られたということですね。ほかにも何か活動を通して身につけたことがあれば。

森口 例えば、OB会の場合、先輩方と接するには失礼のないようにしないといけないし、準備もしなくてはいけない。今年の学園祭では、立命館杯争奪弁論大会というスピーチ大会を企画しましたが、全国的に募集して、スピーカーを呼ぶという中で、学生でも他大学の人など、初めて会う人も多いし、何をするにも準備が大切だということや、礼儀が大事だということを学びました。

大矢 私がプロジェクトに関わってから2つの大きな企画があって、1つは、弁士さんや生演奏の人も来られるという無声映画の上映会で、もう1つは京都にあった撮影所を歩いて回るという企画でした。30キロくらいの行程を1日かけて回るというもので、ウエストサイド実行委員会という学外の団体が主催する企画の一環だったんですが、そういう大きな企画で、しかもこっちがサポートしなければいけないというプログラムに参加して、私も準備の大切さ、細かいところまで決定していなければ当日に響くというのが身にしみてわかりました。それと、いろんな方々に出会えたことも、自分にとっては大きかったですね。

小竹洋介
おだけ・ようすけ...政策科学部4回生。国際交流プログラムが充実していたことから立命館に入学。2回生の時にUBCへ。

小竹 僕の場合、留学プログラムを通して、異文化を理解することができた。移民の多い土地柄で、特にアジアからの人が多かったんですが、日本人ばかりの世界じゃなくて、世界各国の人がいる。自分たちの中で通用していたことが、通用しなかったりとか。いちばんびっくりしたのは宗教の違いに直接触れたことで、イスラムの人が毎朝礼拝している。そういうのを目の前で見たらびっくりするけど、他の人たちは全然びっくりしていない。僕は文化の違う人たちがたくさんいる中で生活すること自体が驚きなのに、向こうの人はそれが普通だと考えている。そのへんから意識のズレがあるんだなあと感じましたね。

井上 やはりみなさん、それぞれに活動してきたことが、役に立っているということですね。

金子 ただ、知識自体は確かに役に立っていると思うんですが、就職でいえば資格があるから内定が出るわけじゃない。私の場合、専門的な知識よりも、コミュニケーション能力などが選考の基準にされたと思います。専門能力は後からつけられるという考え方のようなんです。

小竹 僕も正直言って、ダイレクトに役に立ったことがあるかどうかはわからない。金子君も言ったように、資格があるから内定が出るとか、留学の経験があるから内定が出るとかいうものじゃなくて、それによって自分がこうなりましたということをアピールする。まあ、たぶん採用する側も見ればわかると思いますから、そういう意味では役に立ったと思います。政策科学部で政策立案の方法を学ぶ場合も、広い知識や考え方が必要です。「井の中の蛙」だったら政策は作れない。そういう意味で、視野が広がったことは役に立ったと思います。

森口 私も別に社会で役に立つからサークルをやっているわけじゃないんですが、OBから「サークルで培った能力は社会に出てからぜったい活かすことができるよ」という話を聞くと、もっと頑張ろうという気になります。学生という立場では、社会に出ている方と付き合うチャンスは、なかなか少ないと思うんです。

井上 田中さんも学生時代にいろんなことをやってきたと思うんですが、いかがですか。

田中 学生時代に得たことで役に立っているのは、きちんと人前で話をすることができるようになったことでしょうか。たとえば就職活動でも、人事の方が何を聞きたいのか、それを瞬時に的確に判断して答えるんだと思いますが、議論をすれば、そういう能力が身につくと思います。相手がどういうことを言って、それに対し自分がどう答えればいいかをつかむ力が身についたと思います。

井上 みなさんは、自分を表現できるものをそれぞれの場でつかんでいるようだけど、それが正課とうまくつなぎ合わさっている部分はありますか。

金子 ゼミでプレゼンテーションするのを苦手という人がいますが、私は好きですね。

小竹 いろんな活動をしたら、プレゼン能力は上がるんじゃないですか。政策だったら、問題発見、解決、立案、発信という柱があるんですけど、いろいろな発信の仕方ができるようになった。手段として、もちろんインターネットとかもあるんですけど、自分の考えをみんなに広めるということでは、英語力もついたし、表現力の幅が広くなったと思います。

 

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