三原 夕里奈さん
薬学研究科(薬学専攻)
4年制博士課程 4回生
Profile
長野県出身。高校時代はやりたいことが見つからず、家族のすすめで薬学部に進学。入学後は勉学や研究活動に励み、薬剤師国家試験合格を経て博士課程へ進学。休日にはライブやアミューズメントパークに行くことでリフレッシュ。サークル活動は薬学研究会に所属、薬局でのアルバイトも行う。博士課程修了後には、有機化学研究者として製薬企業や大学の助教を志望している。
薬剤師だけでなく、研究者にも
患者さんのためにできることがある
高校生時代は、薬学部での学びというものが漠然としていましたが、いざ授業が始まるとすべてが興味深い内容でした。高校で学んできた物理・化学・生物の知識を一層深めることができ、それらの知識を応用して薬や病気のことも理解できるようになるなど、学んだ知識が次の学びにどんどんつながっていくことが大変興味深いと感じました。
大学の授業を通して有機化学に興味を持つようになり、化学反応の組み合わせによって、単純な化合物から医薬品の種となるような化合物を作れることに魅力を感じて、古徳直之先生の生命薬化学研究室を選択しました。また、私は生物にも興味があったので、自分で合成した化合物を細胞に投与して評価できるという点にも興味を惹かれました。
薬学科の学生の多くは、卒業後には薬剤師として実臨床で患者さんのために働いています。でも私は、創薬を通して医療に貢献したいと考えて、大学院で研究を続けることを選択しました。気が付けば研究室に入って今年で7年目になり、一番上の先輩として心地良い雰囲気作りを心掛けるようにしています。古徳先生にも私達の自主性を尊重していただいており、やりたいことにチャレンジする環境が整っていると思います。
三原先輩に聞いてみました。
若原 幸大さん
薬学部 創薬科学科 4回生
Profile
栃木県出身。「自分にとっての居心地の良さ」も一つの基準として古徳研究室を選択。入って間もない今は、手技の練習などを行いながら先輩の研究内容を学んでいる。塾講師のアルバイトをしながら合唱サークルにも所属し、他キャンパスをふくむ他学部の学生とも幅広い交友関係がある。卒業後は大学院へ進学し、将来は企業での研究職を希望。
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「この研究室だから成長できた」と思うことは?
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化学から生物学まで一貫した実験を行うことで成長できました
目的の化合物に向かって、様々な反応を使って試行錯誤しつつ、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて複雑な分子構造を解析することで、有機化学の知識・経験が培われてきたと実感しています。また、がん細胞を用いてその効果も自身で評価して、希望すれば何でも検討させてもらうことができる研究室なので、自分の手で色々なことができる研究者に成長できたかなと思います。
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立命館を選んだのはなぜですか?
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総合大学を志望していました
学生の数が多く、いろんな人に出会える総合大学を志望していました。初めてキャンパスに来た時、雄大な土地に立派な建物がたくさん建っていて、かっこいいなと思ったことを記憶しています。また、多様な学部の学生が在籍しており、キャンパスがかなり賑やかで、周辺も学生の街になっているのがいいところだなと感じています。
効果が高く、副作用の少ない
抗がん剤を生み出すため研究中
効果が高く、副作用が少ない抗がん剤を生み出すための研究を行っています。私達が取り扱うのは、海綿などの海洋生物から抽出した化合物で、がん細胞の増殖を抑える効果が報告されているものです。化合物の構造の一部を少しずつ変化させながら、どのようにすればより効果が高まるのか、副作用が少なくなるのか、地道に評価を行っているところです。薬というものは、細胞を構成する成分のどこかにピタッと結合することによってその効果を発揮します。私の研究では、わずかな構造の違いが細胞に対する活性を大きく変えてしまうので、なぜそのようになるのか原因を探りながら、より優れた抗がん剤を生み出すことにつなげたいと考えています。
この研究を始めて気が付けば6年が経ち、最初は目的の化合物を作る経路を確立できずに悩み、苦しむことも多かったです。でもそれが新しい道を探る糧となり、試行錯誤の末にそれまでとは全く異なる方法で、一度に多くの目的化合物を作れるようになりました。今でも、高い活性を有する新規化合物を発見した際には大きな達成感を感じますし、次の研究につなげられた時は「じゃあ今度はこうしてみよう」「こんなこともやってみよう」とモチベーションが高まります。それが楽しくて今も研究を続けられているのだと思います。
考える。伝える。現場で活きる。立命館の学び。
立命館には、大学院生への
手厚いサポート制度がたくさんある
立命館は、大学院生への支援制度がとても充実しています。多様な奨学金や研究助成制度だけでなく、研究スキルの開発支援、TA(ティーチングアシスタント)など学内でアルバイトができる制度もあります。先日、ハワイで初めての海外学会発表を行ったのですが、学生学会奨学金制度を利用して金銭面のサポートを受け、渡航費にあてることができました。
各国の研究者とのディスカッションを通して、私の研究のどのような点に関心を持ったのか、今後の方針や展開について議論を交わすことによって、さまざまな研究のヒントをいただけたことが非常に有意義であったと実感しています。また、学会開催時間外のオフタイムには、観光地やショッピングモールに赴き現地の風土や文化を感じて、ステーキやパンケーキなどの食事も満喫しました。
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薬学部を目指すみなさんへ
三原 夕里奈さん
家族のすすめで入学した薬学部で、当初は「将来は薬剤師になるのかなあ」と考えていましたが、私は学生生活を通して自分の本当に好きなことを見つけることができました。少しでも自分の興味がある学部に入れば、自分がやりたいことが見つかり、進むべき道もどんどん広がっていくと思います。高校生の時の私には、今の自分を想像するなんてとてもできませんでした。大学での数年間は、それだけ人を変えることのできる時間なのだと思います。
若原 幸大さん
化学が好きな人に薬学部はおすすめです。薬を使って人を助けたい、医療の発展に貢献したいと考えている人だけでなく、単純に「化学が好き」という理由だけで選んでもいいと私は思います。理系の他の学部では、入学時に決めた専門分野だけを学ぶことになりますが、薬学部では、幅広く学びながら自分の好きな分野を選び、未来を決めることができるからです。
古徳 直之教授
将来のことをしっかり決めてから大学や学部を選べる人はそんなに多くないと思います。私自身もそうでしたが、学ぶうちに興味を持てることが見つかり、それを頑張っていたら結果的に進路が決まっていくという形でもよいのではないでしょうか。薬学は幅広い分野にまたがる学問です。私の研究室では、化学をメインとしながら、生物など周辺分野にも関わる実験も行うことで、何でもできる人になってほしいと考えています。本で読むだけの知識ではなく、理系のさまざまな分野の知識を駆使して自分で考え、自分の手で実験するのは、他の学部では得難い経験。だからこそ、どんな場面でも応用の効く人になれるのだと思います。