増田 萌香さん
薬学研究科(薬科学専攻)
博士課程前期課程 2回生
Profile
広島県出身。薬の力を必要としている人を救いたいと薬学部を志望。学部時代は新入生支援団体「オリター」代表を務め、今も大学周辺のアパレルショップでアルバイトを続ける。研究や課外活動での試行錯誤を通して、困難な状況に直面しても前向きに立て直す力を身につけられたと感じている。修了後は製薬会社で創薬に携わることを希望。
自分の目で薬の効果を
評価し、確認できる
薬の副作用で長期間悩まされていた高校時代、副作用のない新薬をいつか開発し、私のように苦しむ人を一人でも少なくしたいと思い、薬学部を志望しました。立命館を選んだのは、創薬科学科があり、他学部の人と交流できる総合大学を希望していたからです。学部の多さと充実した施設も決め手になりました。
薬学部では1回生の秋から基礎実験実習が始まります。その中で興味深かったのが薬理学実習でした。薬理学とは、薬が体内でどう効くのか、その反面どのような副作用が起きるのかを明らかにする分野です。摘出された回腸標本に薬剤を処置すると、座学で学んだ通りの薬の効果である、腸管の収縮を自分の目で確認できたことがとても印象的でした。
この、自分の目で効果が確認できる点に魅力を感じたことが、天ヶ瀬紀久子先生の病態薬理学研究室に入るきっかけになりました。
研究室には、学部3回生から博士課程まで30名以上のメンバーが在籍しています。明るく和気あいあいとした雰囲気で、毎日楽しく研究に取り組める環境です。分からないことがあれば、先輩にすぐ相談できるので安心して挑戦できます。また、思うようにいかないときでも、同期や後輩が自然と声をかけてくれて、前向きな気持ちで次に進むことができます。
私自身、実験動物への投薬も最初は難しく感じましたが、先生が一つひとつていねいに指導してくださり、少しずつできるようになりました。どんなときも親身に寄り添ってくださる先生のもとで、安心して成長できることも、この研究室の大きな魅力です。
増田先輩に聞いてみました。
本間 至恩さん
薬学部 薬学科 5回生
Profile
京都府出身。小学校から高校まで野球部に所属し、大学ではバレーボールとバスケットボールのサークルに所属。自分の研究で忙しい中でも支えてくださる先輩方に感謝しているので、先輩が研究に苦戦しているときには、他愛のない会話を通して、さりげなく気持ちに寄り添うことを心がけている。卒業後は薬剤師として製薬会社への就職を希望しているが、薬局経営にも興味がある。
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研究室での、後輩との接し方のアドバイスをください
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先輩・後輩にとらわれず、同じ目線で向き合うことを大切にしています
私自身も、まだ分からないことや教えていただくことがたくさんあります。だからこそ、先輩・後輩にとらわれず、同じ目線で向き合うことを大切にしています。分からないことがあれば一緒に調べて、それぞれの考えを話し合いながら理解を深めています。そうしたやり取りの中で、解釈の違いが新しい視点やアプローチにつながることもあります。
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休みの日はなにをしていますか?
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友だちと車で遊びに行くことが多いです
一眼レフカメラで美しい景色を撮るのが趣味です。滋賀県には楽しいスポットが多く、特に琵琶湖沿いにはメタセコイヤ並木や白髭神社などビューポイントがたくさんあるので、休日は友だちと車で出かけることが多いです。
治療薬がなくて苦しんでいる
患者さんを救いたい
肝線維化という病態に対する治療の候補薬を探す研究を行っています。肝線維化とは、生活習慣病などが原因で肝臓に起こる炎症を修復するために、かさぶたのようなものができること。このかさぶたが治りきらず積み重なっていくと、肝細胞がんや肝硬変など治療の難しい病気になってしまいます。日本では、肝繊維化を根本的に治す治療薬はまだ承認されていないので、私は、その候補薬を探索する研究を行っています。治療薬がなくて苦しんでいる患者さんを救いたいという思いから選んだテーマです。
治療候補薬を見つけるためには、人の病態を再現した実験モデルが必要です。実験的に肝臓の線維化モデルを作るには時間がかかりますが、自分で立てた仮説を検証し、その仮説の正しさを確かめられたときには、大きな達成感を感じます。研究成果が評価され、アメリカで開催される国際学会で発表する機会をいただいています。
修了後は、日本の製薬会社で新しい薬をつくる仕事に関わりたいと考えています。新薬の開発は一人ではできません。仲間と協力して研究に取り組んできた経験や、自分の考えを分かりやすく伝える力を活かし、チームの一員として新しい薬の開発に貢献したいと考えています。そして、その先にいる患者さんの役に立てるような研究に関わっていきたいです。
考える。伝える。現場で活きる。立命館の学び。
薬学科と創薬科学科、両学科の学生が
同じ研究室に所属し、学び合っている
研究室には学科による区分がなく、私の研究室でも、薬学科と創薬科学科の学生や大学院生がほぼ半数ずつ所属し、一緒に研究に取り組んでいます。薬学科生と創薬科学科生がともに学ぶことで、互いに刺激を受けながら成長できる環境です。例えば、5か月の実務実習を経験した薬学科生との何気ない会話を通して、創薬科学科生も臨床の現場について知ることができます。こうした日常のやり取りが視野を広げ、「患者さんのため」の創薬研究への意欲につながっています。
リフレッシュしたい時は先輩や後輩を誘って食事へ。さっと食べて研究室に戻りたい時はラーメン、ゆっくり食事したい時はイタリアンや居酒屋。南草津駅までみんなで歩いて帰る時もあります。話しながら歩いていたらあっという間ですよ。
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薬学部を目指すみなさんへ
増田 萌香さん
薬学部への進学について、「難しそう」という印象を持つ方もいるかもしれません。確かに学ぶ内容は幅広いですが、その知識が人の健康や新しい薬の開発につながっていくことに、大きな魅力があります。私自身も、「薬への興味」という軸を持って学びを続けてきました。受験を機に、自分の関心を見つめることが、新しい可能性を広げる一歩になると思います。
本間 至恩さん
立命館大学薬学部にはチャレンジできる環境が整っています。私は夏にトロント大学へ留学し、現地の研究室で活動する予定です。英語はあまり得意ではないのですが、今、一生懸命勉強中。大学生活は人生で一度きりです。これから薬学部進学を目指す皆さんにも、立命館大学でいろんなことにチャレンジしてほしいと思っています。
天ヶ瀬 紀久子教授
薬学部では、化学・生物・物理・医療など幅広い分野を学びながら、「薬」を通して人の健康に向き合う力を身につけていきます。薬学の特徴は、基礎から臨床までがつながっている点にあります。学びを土台に、研究では自分で問いを立て、実験を通して答えを見つけていきます。その積み重ねが、新しい薬やより良い治療へとつながっていきます。こうした学びの中には、自分の理解が深まっていく面白さや、新しい発見につながる喜びがあります。
立命館大学には、こうした学びや研究に積極的に挑戦できる環境が整っています。私の研究室では、協力しながら考え、対話を通して理解を深めることを大切にしています。研究を通して社会に役立つ薬学力を、ここで育んでほしいと考えています。