やさしさは想像力
立命館小学校には,素敵な文化がたくさんあります。そのうちの1つが「ハウス活動」です。1年生から6年生までの異年齢の集団「ハウス」を構成し,普段の清掃活動をはじめ,遠足やスポーツフェスティバルなどの行事をハウスで取り組むことで,支え合う協調性と自ら行動する自立心を養います。入学して自分のことで精一杯な1年生も異年齢での学び合いを通して,卒業する頃には周りを思いやり行動する姿を見せます。
1年生にとっては何もかもがはじめてのことばかり。そんな中,2年生から6年生のお兄さん・お姉さんが温かく「ハウス」まで案内し,ハウス歓迎会をしてくれました。
お兄さんお姉さんは,丸い大きいバッヂにメッセージを書いて,そこにリボンを通したものをプレゼントとして準備。それをもらった時の1年生の嬉しそうな顔。その姿をみて,お兄さんお姉さんも笑顔になり,とっても温かい空間となりました。そして,2年生から6年生は,この瞬間に思い出すのです。「私たちも1年生の時,もらって嬉しかったな~」って。
私たちは,「世界を変えていく人が育つラーニング・コミュニティ~子どもと大人が共に挑戦をたのしみ,変化・成長し続ける学校~」をコンセプトとし,学校は子どもたちを中心として,教職員や保護者など関わるすべての人たちが,互いの変化や成長を支え合い,認め合い,応援し合える,新しい学びと育ちの場だと考えています。そのためには,それぞれの関係の質をいかに高められるかが大切です。「関係の質」→「思考の質」→「行動の質」→「結果の質」というダニエル・キム氏が提唱した成功循環モデルにもあるように,子どもたち同士の関係性,大人同士の関係性,子どもと大人の関係性,いろんな関係性を豊かにしていきながら,思考や行動が変容していくことを目指しています。そして,ハウス活動はその関係の質を高める素晴らしい活動だと誇りに感じています。
立命館小学校には,本当にたくさんのやさしさと温かさが溢れています。
校長 小笹大道