自律移動ロボットによるコーヒー配送サービス 実施 ■公開実証実験のご案内■
学校法人立命館は、NEDOの「産業DXのためのデジタルインフラ整備事業」の一環として、キャンパス内で自律移動ロボットによるコーヒーの配送サービスを行う公開実証実験を、2024年5月19日(日)、大阪いばらきキャンパス(OIC)で開催いたします。
自律移動ロボットや自動運転などの新しい技術の導入によるイノベーションの加速が期待されている一方、それらのシステムは多数のステークホルダーが運用するシステム/ソリューションが複雑に相互接続した「System of Systems (SoS)」であり、事故/ヒヤリハットのようなリスクの原因を事前に特定し、その発生を予見/防止することは非常に困難となっています。
そこで立命館では、OICを多様なステークホルダーが共存するリビングラボとし、現実空間の様々な状況を観測/予測するデジタル技術の活用により、リスクの原因を顕在化して回避するためのアジャイル・ガバナンスを実現する仕組みを研究開発しています。現在、OIC内のコーヒーショップから自律移動ロボットによりコーヒーを配送するトライアル実験を2023年9月から開始しており、その運用に伴うリスクを管理するためのデジタル技術やガバナンスの検討を進めてきました。さらに2024年4月には、ガバナンスの本格的な運用を見据えて、コーヒーの配送に加えて清掃・警備のために複数の自律移動ロボットが稼働している状況を対象とした実証実験を開始しています。
今回の取り組みでは、市民の方に自律移動ロボットがコーヒーを配送するサービスを体験していただきます。普段、大学で行っている実証実験を市民の方々に体験してもらい、研究を身近に感じてもらえれば幸いです。今後は実証実験を踏まえ、自律移動ロボットだけでなくドローンや自動運転車を含む新たな技術の導入による、社会システムの高度化と安心安全の両立を実現するために、運行状況を管理するためのデジタルインフラ技術や、それに基づくガバナンスの発展を目指します。
【公開実証実験について】
日時:2024年5月19日(日)10時30分~16時
場所:立命館大学大阪いばらきキャンパス B棟1階、H棟2階
(大阪府茨木市岩倉町2-150)
内容:配送ロボットRICEによるコーヒー配送
清掃ロボットWhizによる自動清掃
自動配送プログラミング体験(実証実験内容)
昨年のイベントの様子 ↓
※ご取材いただける場合は、事前に下記担当者までお問い合わせください。
●取材・内容についてのお問い合わせ先
学校法人立命館広報課
担当:名和 TEL.075-813-8300
Email. r-koho@st.ritsumei.ac.jp
■本プロジェクトについて
学校法人立命館は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「産業DXのためのデジタルインフラ整備事業/複雑なシステム連携時に安全性及び信頼性を確保する仕組みに関する研究開発」(実施期間2022年度~2024年度)に採択され、2022年度からプロジェクトを始動しています。
本プロジェクトでは、ソフトバンク株式会社及び株式会社ネクスティエレクトロニクスとともに、自律移動ロボットの普及・イノベーションの加速に向けた「人とロボット・AIの共存」を目指した「SoS時代のシステムの安全性・信頼性とイノベーションの両立に向けたデジタルインフラ整備及びガバナンスのあり方に係わる研究開発」を進めています(事業統括:徳田昭雄 研究担当副総長)。
具体的には、学生・教職員・地域住民が往来する立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)をリビングラボとして活用し、自律移動ロボット関連のヒヤリハット等に対してリアルタイムに原因究明と再発防止を図りながら現状復旧する、アジャイル・ガバナンスの効果検証及び課題抽出を進めることで、社会受容性の醸成、デジタルインフラ整備およびガバナンスのあり方を探究しています。
実証実験(イメージ)
■プロジェクト概要
①SoS運用データの収集・管理・共有により社会受容性を醸成するアジャイル・ガバナンスプラットフォーム
立命館大学、ソフトバンク株式会社
自律移動ロボットの運用データ及びガバナンスに係るデータの収集・管理・共有のための基盤(プラットフォーム)を開発し、キャンパス内でのユースケースを題材に、有効性を検証します。また、マルチステークホルダーによるアジャイル・ガバナンスの方法を研究し、社会受容性を醸成するためのガイドラインを共創する仕組みを構築します。
②SoSの安全性・信頼性評価の省力化を実現するシステム横断型のシミュレーションプラットフォーム
立命館大学、株式会社ネクスティ エレクトロニクス
更なる複雑化が予想されるSystem of Systems(SoS)の状態を様々な視点から見える化する作業の省力化(自動化)に向けて、異なる種類のロボットやその管制システムを横断してSoS全体のシミュレーションを可能とする、連成シミュレーション技術(以降SoSシミュレータ)の試作と実証を行います。
・関連プレスリリース
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