2025.10.07

【開催報告】10月4日(土)立命館土曜講座公開講演会

「「生存学」ってなに?」
講師:美馬達哉 教授(立命館大学先端総合学術研究科)

「東アジアにおける障害をめぐる対話と連携――障害学国際セミナーという実践」
講師:長瀬修氏(立命館大学衣笠総合研究機構 上席研究員)

「もっと自由に動ける社会へ——車いすユーザーとともに考えるキャンパス」
講師:大谷いづみ 教授(立命館大学衣笠総合研究機構)
   川端美季 准教授(立命館大学衣笠総合研究機構)

「病や障害、医療・福祉の記録を社会の宝に——当事者・市民とともに開くアーカイブズ」
講師:後藤基行 准教授(立命館大学先端総合学術研究科)

10月4日、土曜講座公開講演会では、「『生存学』ってなに?」のテーマのもと、5人の講師が4つの角度から生存学研究所の活動を紹介しました。会場には25名、オンラインでは延べ80名が参加しました。

「生きて存(あ)る」をテーマに、「生きることとは何か」を問い続けてきた生存学研究所の活動を振り返りながら、これからの展望を発信しました。そして、東アジアの障害者運動、キャンパスのバリアフリー化、病や障害の記録のアーカイブ化など、生存学研究所が実践してきた多様な取り組みを広く伝える場ともなりました。
参加者から、「なぜ『生存学』という言葉をあえて使うのか?」という問いが寄せられたことに対し、美馬所長から、「『生存』という、ひとりひとりが『かけがえのない生き方をする』ということを『学』としてつなぐとはどういうことなのか、それらを考えながら活動を続けていきたい」、と述べられました。また、大谷前所長は、「私たちはすぐに成果を求められる時代に生きているが、簡単に答えが出ない問いにどう向き合い続けるのか、あるいは問いを立て直していくのか――それこそが、生存学が目指していることだと思う」と語られ、講座の締めくくりとなりました。

参加者アンケートから、「医療的ケア児の支援体制づくりに長年取り組んできた立場から、大変学びの多い講座でした。これまでの資料を捨てずに整理しておく必要性を改めて感じました。」「生存学研究所の書庫が、価値ある場になることを願っています。」といった感想が寄せられました。

10⽉4⽇エッセイ(https://www.ritsumei.ac.jp/doyo/essay/detail/?id=747

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