「分析力」を身につけて、春から大学生に!
(右)猪飼(いかい)ひよりさん(立命館守山高校3年生)
2010年度 卒業論文最優秀賞 受賞者、2011年4月より立命館大学 映像学部に入学
(左)中濵実咲さん(立命館守山高校3年生)/2010年度 卒業論文最優秀賞 受賞者
2011年4月より立命館大学 産業社会学部に入学
立命館守山高校では、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の取り組みを行っています。毎年2月頃に、その集大成として、BKCで、SSHの研究発表会を行っていますが、今年度は「SSHアカデミックプレゼンテーション」という形で開催されました。
★SSH・アカデミックプレゼンテーション当日の様子はこちらから↓
https://www.ritsumei.ac.jp/mrc/ssh/ssh-news/2010/110224/news.html
その発表の中で、3年生の文系の生徒のみなさんが作成した卒業論文の発表もあり、猪飼ひよりさん、中濵実咲さんの論文が最優秀賞を受賞しました。これまで2人同時受賞はなかったそうなのですが、どちらも甲乙つけがたい優れた内容の卒業論文だったため、今回の受賞につながったそうです。
―授賞式後、お2人に、それぞれお話をお聞きしました!猪飼ひよりさん
論文タイトル名
「進化する文字~日本における文字の歩みと社会への影響~」
私の論文テーマは「進化する文字」。ここでいう進化とは、字体が崩れて変化するのではなく、よい方向に進化していくという意味です。
最近、フリーソフトを使っていると、新しい字体のデザインを見かけることが多くなりました。しかし、正しい字体を無視してデザインだけに走っているものもあり、見た人の中には、それが正解だと勘違いしてしまう場合もあります。そこで「文字」をテーマに、昔の歴史や本来の意味を調べ、それを分析し論文にまとめていきました。文字のデザインが日々進化していくのは面白いのですが、やはり公共の場では正しい「ユニバーサルデザイン書体」を使うべきだと、私は思います。すべての人が共感できるわけではないと思うのですが、「正しい文字」は使ってほしいですね。
論文作成にあたって、先生からは、自分の見えていない部分を、いろいろとアドバイスして下さり、本当に助けていただきました。この経験を無駄にせず、進学後の大学生活につなげていきたいと思います。4月から入学する映像学部では、映画製作を徹底的に頑張って、いずれは映像関連の業界で認めてもらえる人になりたいですね。
中濵実咲さん論文タイトル名
「理想の小学校教師像~教師が児童心理を理解するためのシステム作りに対する一考察~」
私は将来、小学校の教師になるのが夢。小さい頃、自分の気持ちを理解してくれた先生の姿を見て、「こういう先生になりたい」と思ったからです。でも、理想の教師になるには具体的にどうしたらいいのか?という思いもあり、この論文を書くことに決めました。論文作成のために、小学校の先生方と児童のみなさんにアンケートをお願いし、いくつかの質問に答えていただきました。先生方には「児童を大事にするためには何が効果的か?」、また児童に対しては「先生をどう思っているのか?」といった内容でお伺いしました。それらの結果から、男女で考えていることについて差が出るという結果になりました。自分の推論も間違っていなかったので、より普遍的なニーズに答えられるようにまとめあげていきました。
論文ができあがるまで、担当の林先生も一緒になって考えて下さったので、最優秀賞に選ばれて、本当にうれしかったですね。大学の卒業論文でも、これ以上のものを書きたいと思っています。
今回の論文から、自分の理想の教師像が見えました。もっと本を読んで、いろんなことを知っていきたいと思います。