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372 -  留学生と共に学び、学びあう教室を創りたい!

留学生と共に学び、学びあう教室を創りたい!

(上段 左から)嶋村泰一さん(経済学部1回生)、重光 勇さん(経済学部3回生)
大矢綾香さん(理工学部3回生)、津谷薫子さん(生命科学部4回生)
(下段 左から)田中陽菜さん(経済学部1回生)、井谷悠吏さん(経営学部2回生)
石田瑞葉さん(経営学部2回生)

大学院日本語サポートチームBKC 紬~TSUMUGI~のみなさん

  • No.372
  • 2012年3月30日更新
(重光さん)
現在、大学院に英語基準で入学した留学生は、大学院課が開催している「英語基準留学生向け日本語日常会話プログラム」で、週1回日本語を学んでいます。私たちは、そのクラスの日本人サポーター(授業補助学生)を中心に結成されたチームです。
一昨年の秋、そのクラスに参加している留学生から「英語基準で留学しているので、日本語を学ぶ機会がこのクラスしかない。もっと練習して、日本での生活を楽しくしたい!でも、どうしたらいいかわからない・・・」という相談を受けました。そこで、僕自身いろいろと方法を考えてみたのですが、どれも時間とお金のかかるものばかり。それなら、僕は専門家じゃないけど一緒に勉強すればいいのではないかと考え、マンツーマンで日本語の勉強会を始めました。しかし、同じような悩みをもつ留学生が他にもいることを知り、賛同してくれる仲間と共に「日本語を学びたい留学生と日本人サポーターが、日本語を通して、共に学び、学びあう教室を創る」をコンセプトに、2011年6月、「紬~TSUMUGI~」の活動を始めました。

現在、10名の日本人サポーターと、のべ20人の留学生が、週5コマの日本語学習サポートクラスに参加しています。ここでは、大学院課が運営するクラスの学習内容を復習する他、オリジナルプログラムも提供しています。毎回、担当者を中心にさまざまなプランを考えますが、基本的には「日常生活で使える会話表現」に重点をおいています。

 

留学生には、間違ってもいいので自由に日本語を話してもらい、それを切り口に、より自然で正しい表現につないでいきます。他にも、留学生から「日本語検定や文法の勉強をしたい」という声があがれば、それに対応したクラスを提供することもあります。今後も留学生の声に耳を傾け、充実したプログラムをつくっていきたいですね。

また、クラス以外にも、これまで、七夕祭りや茶道体験、日本舞踊体験や書き初めなど、日本文化に触れてもらうイベントを行ってきました。これらのイベントは、「文化を知る」ということにとどまらず、「体験を通して日本語を学んでもらう」ことも目的としています。

チームを結成した時、「10年先のために今頑張る」という目標をたてました。10年後も高いクオリティで活動が続いているように、という想いもありますが、留学生との関係が今だけでなく、10年後も継続しているような関係づくりをしていこうという意味もあります。これからも、お互いが日本語を通して学び合う中で、信頼し合える関係をつくっていきたいですね。そして、留学生にとって欠かすことのできない存在になれたら、と思います。



★メンバーのみなさんに、それぞれコメントをいただきました!

(嶋村さん)
日本語は、言葉の裏側に感情が隠れていたり、説明するのが難しい表現も数多くあります。留学生に説明するのはとても難しいですが、一緒に考えることを通して、自分自身が新しい発見をすることもありますし、勉強になることも多いですね。活動を通して、「人前で話すのが苦手」というコンプレックスを克服することもできました。

(田中さん)
活動を始めてから、どんなことに留学生が興味をもつのか、常にアンテナを張るようになりました。例えば、お店で買い物をする時も、「留学生ならどんな質問をするだろう?留学生はどんな情報がほしいだろう?」と考えています。また留学生は学ぶことに対するモチベーションが高いので、刺激を受けていますね。

(重光さん)
長いスパンで留学生にかかわることができる、ということが、この活動の特徴です。留学生と、単なる友だちではなく、信頼関係の上に深い人間関係を構築できるのも、長い時間をかけて一緒に日本語に取り組むからこそだと思いますね。留学生と私たちが、ごく自然にお互いの成長を実感しながら刺激しあえる環境って、なかなかないと思います。
東日本大震災後、母国からの帰国命令で一時帰国を余儀なくされた留学生が、出発直前の空港から「絶対に帰ってくるから!」と電話をくれたときは、信頼してもらえてるんだなと、とても嬉しかったですね。

(津谷さん)
とにかくこの活動が楽しいです!わからなかったことが理解できた時の留学生の表情や、留学生からの「ありがとう」という言葉が何より嬉しいです。「こちらこそありがとう!」っていつも思っています。留学生から学ぶことも本当に多いですね。
12月に、日本舞踊の体験イベントを開催しました。企画の際に意識したことは、日本舞踊を「ただ見るだけでなく、一緒に踊ってもらう!」ということ。とにかく分かりやすいように、写真やパワーポイントを用いて、日本舞踊のこと、曲や動きに関することなど楽しめる要素について、留学生が理解できる範囲の日本語で説明しました。留学生が心から楽しそうにしている表情を見ることができて、とても嬉しかったです。なかなか体験できないことですし、何より、皆さん、踊ることが大好きなんです。

(大矢さん)
よく留学生と街中で会うのですが、その時に日本語でたわいもない話をしてくれるのが嬉しいですね。留学生の成長を感じられる瞬間でもあります。それと、留学生は時間の使い方がとても上手なんです。遊ぶときは遊ぶ、学ぶときは学ぶというメリハリがしっかりしているので見習いたいですね。

(井谷さん)
久しぶりに留学生に会ったとき、顔と名前を覚えてくれていると本当に嬉しいですね。
私は茶道部に所属しているので、茶道を紹介する機会があったのですが、留学生が楽しんでくれている様子をみて、とても嬉しかったです。

(石田さん)
私も茶道部で活動しているのですが、茶道体験では、動作や物の名前ひとつひとつを、留学生が理解できる範囲の日本語で説明しました。日本の文化に興味をもっている留学生は多いので、茶道に限らず、ひとつでも多くの文化に触れてもらえる機会をつくっていきたいですね。実は、私たちが思っている以上に、留学生の皆さんは日本の文化に触れる機会が少ないんですよ。

★チーム名「紬~TSUMUGI~」の由来
「紬」とは、紬糸を緯線・経線の片方、もしくは両方に用いて織った布のことです。
一本一本の糸を「単語」とみなし、一つひとつの単語が積み重なり、言葉となり、文となり、日本語として完成していくストーリーをシェアしたいという私たちの想いを、名前に託しました。また、一本の糸でも切れたら「紬」は完成しません。留学生と私たち日本人サポーターがそれぞれ「たて糸」と「よこ糸」になって、「紬」を完成させるようにみんなで一緒に頑張っていこう、という想いも、この名前には込められています。

「紬~TSUMUGI~」からのお知らせ~
大学院日本語サポートチームBKC 紬~TSUMUGI~では
現在、新メンバーを募集しています!
活動に興味がある方は、下記連絡先まで、ぜひご連絡ください。
tsumugi.bkc@hotmail.co.jp



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