夢は、相撲で世界一 ~一瞬の勝負にかける想い~
山中未久さん(スポーツ健康科学部1回生)
立命館大学相撲部に所属
2010年に全国大会で優勝、同年、世界大会3位に入賞。2012年5月に行われた第13回西日本選抜女子相撲大会では中量級・無差別級での2階級制覇を達成!
私が相撲を始めたのは、保育園の相撲大会がきっかけです。自分より大きい相手を倒すことが楽しく、小学生になってからは、外部の試合にも出場するようになりました。
女の子が相撲をやることに対し、周りから驚かれたこともありますが、みんなを見返してやろうという気持ちが自分の活力になっていましたね。その頃から、「世界大会で優勝したい」という目標を持ち続けていました。
一番の転機は、中学3年生の時に初めて世界大会に出場した世界大会です。
初めて見た「世界の舞台」は、自分が思っていたよりもレベルが高く、全てが違って見えました。結果は4位。入賞もできなくて、すごく悔しかったのを覚えています。でも、その時の悔しさは、私にとって世界を意識させ、より練習に打ち込ませるきっかけとなりました。目標に対する思いも強くなったと思います。
結果が出ずに辛くて辞めたいとも思うこともありましたが、あの時の思いが力となり、入賞するよりももっと大きなものを得たと、今では思っています。
普段は、相撲部で男子選手と同じ練習メニューに取り組んでいるので体力的に厳しい時もありますが、男子に負けるとすごく悔しいんですね。
でも「これだけ練習したんだ」という気持ちが、試合の時には強い自信になるので、練習量では誰にも負けないようにしています。自分より大きい相手を、スピードと技を活かして倒せた時が一番楽しいですね。
相撲は、互いの気迫、集中力、全てのぶつかり合いです。勝負は一瞬!その一瞬の間にどれだけ自分の気持ちを集中できるかで勝敗が決まります。相手との駆け引きの中に見える「奥深さ」が、他のスポーツには無い魅力だと思います。
今年5月に行われた「西日本選抜女子相撲大会」では、中量級・無差別級で2階級制覇をしました。大学に入って初めて挑戦する試合だったので、すごく緊張しましたが、達成できて嬉しいです。入学当初は相撲部唯一の女子部員としてやっていけるか不安でしたが、入った以上は中途半端にやりたくないと、毎日練習してきました。試合当日、自信を持って思い切りのある相撲ができたことが優勝につながったと思います。また、ずっと支えてくれたコーチや家族、先輩方にも本当に感謝しています。みんなの応援で心が強くなり、自信にもつながりました。
今後の目標は、立命館大学のゼッケンをつけて世界大会に出場し、優勝することです。まずは1つ1つの大会で結果を残せるようにし、将来的にはもっと女子相撲が認知されるように貢献していきたいですね。
~取材を終えて~
相撲の話になると表情が真剣になる山中さんだが、相撲以外のプライベートをお聞きすると買い物や人形集め(バービー人形)が趣味だと笑顔で話してくれました。大学での講義やいろんな友達との会話も楽しく、充実した大学生活を送られているそうです。今年の世界大会は10月に香港で開催されます!みんなで山中さんを応援しましょう!!
- 取材・文
- 山内 快(経営学部2回生)