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552 -  ダイアログで国の壁を超える

ダイアログで国の壁を超える

岡田二朗さん(2013年3月国際関係学部卒) 写真:右
出口 裕加里さん(国際関係学部4回生)   写真:中央
松倉弘城さん(国際関係学部4回生)      写真:左
日中学生対話「ダイアログ」プロジェクトを開催

  • No.552
  • 2013年7月24日更新
私たちは国際関係学部の君島東彦先生のゼミで平和学を学んでいます。今年3月、ゼミの一環として、立命館大学衣笠キャンパスで日中学生対話「ダイアログ」プロジェクトを開催しました。このプロジェクトでは中国上海の复旦大学から約10名の学生が来日し、彼らと共に「日中の良好な関係」というテーマのもとに、“これからどのようにすれば、良好な関係を築いていけるのか”について話し合いました。1日目は歴史問題の認識や見解について、2日目には日中の現在と未来のあり方について議論しました。

        

過去の確執や領土問題を巡る衝突などで緊張感の高まる日中関係のなか、初めは「中国人は日本人のことをどう思っているのか」と不安に感じていました。そこで、私たちが対話or話し合いを進行する上で心がけたことは、自分たちの思いを「素直に話し合うこと」でした。国の代表としての意見ではなく、個人がそれぞれ思ったり、感じたりしていることを素直に話し合いたいと考えたからです。日本と中国では教育や文化が異なり、歴史に対する考え方や認識も違うため、話し合いが難航する場面がありました。しかし、率直に話し、素直に聞き合うという本音の対話を進めることによって、お互いが抱えていた不安を共有し解消することができました。

プログラムの最終日、自分たちが2日間で話し合ったことを“共同宣言”としてまとめました。そこには、対話=「ダイアログ」によって、互いの考え方や文化の違いを知り、認め合うことができたことを提示し、歴史的な問題や平和について議論した今回の取り組みを明記しました。実際に顔を見て話し合ったからこそ、日本と中国の歴史に目を逸らしてはいけないことを実感しました。そして、両国の将来について現実的に考えることができたと思います。

     

このプログラムの中で一番印象的だったことは、共同宣言の題名を考える時に、中国の学生が「青少年平和ダイアログ共同宣言」と提案したことでした。私たちも「日中」という言葉を取り払うことができたら良いなと思っていたので、彼らの提案に国の名前も大学の名前も含まれていなかったことにとても驚きました。そしてとても喜びました。彼らに理由を尋ねると、「自分たちは国の代表でも大学の代表でもなく、個人で対話しているのだから日中という言葉は必要ない」ということを話してくれました。
このことは、“国”の壁が取り払われて、身近な友だちとの会話のように、打ちとけることができた証だと思いました。「自分の思いを素直に話し合うこと」ができてプログラムが成功を遂げた瞬間だと感じました。私たちが卒業した後も、このような対話の場をつくり続けていくべきだと思います。メディアなどでつくられたイメージが、そのまま先入観や固定概念として、私たちの意識に浸透しているのではないでしょうか。どんな場においても、まず一度話し合いを試みてほしいと思います。日常生活の中でも、「ダイアログ=対話」を意識しながら、その時に感じる印象やその人の個性を大切にしていきたいです。


  
  • 取材・文
  • 岡戸 亜沙美(産業社会学部3回生)

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