制作の葛藤を乗り越え、人の葛藤を映す
織田昌弘さん(映像学部5回生)2011年度・2012年度総合プロデューサー 写真:右
佐々木 進さん(映像学部4回生)2012年度監督 写真:左
映画監督中島貞夫氏の指導のもと、オムニバスヒューマンドラマを制作する
私たちは、立命館大学映像学部の講義「映画制作論」の受講生です。この授業では、客員教授である中島貞夫監督から企画発案や脚本執筆、撮影など、映画制作に関わるすべてのプロセスを実践的に学ぶことができる他、プロの現場で活躍する製作補助の方からの指導も受けることができます。この授業の集大成として完成させた作品が、今回上映する「嵐電の町、ひと模様」です。この作品は、2011年度受講生による2作品と2012年度受講生の1作品を含む社会問題をテーマとしたオムニバス映画です。
私たちがこの授業で取り組んだのは、撮影だけではなく、俳優の出演交渉やロケ地の選定、撮影の許可申請、スケジュール管理など多岐にわたります。中島先生のもとで撮影することやプロの俳優の方に演じていただくこと、プロを交えた現場は緊張の連続でしたね。学生である私たちが本当にできるのだろうかと常にプレッシャーを強く感じていました。

学生の感覚から、私たちスタッフのなかで甘えが出てしまい、取り組み姿勢にもゆるみが生じてしまうことがありました。そのせいで、撮影の進行に影響が出てしまい、一人ひとりの仕事量も増えて昼夜問わずの作業や打合せが続きました。そして、スタッフの離脱やスタッフ間の衝突が起こり、人間関係がギクシャクしてしまったのです。みんな、精神的にも肉体的にも追い詰められていたと思います。そんなとき、撮影期限が切迫していることが判明し、スタッフ全員が奮起しました。仕事のスピードも速まり、スタッフに一体感が生まれ、無事に撮影を終えることができたのです。
この経験を乗り越えることができたのも、苦楽を共に過ごした仲間の存在があったからだと思っています。どんなに疲れていても愚痴を言わず、作業に徹してくれた仲間の姿に支えられました。クランクアップ後の打ち上げでは、苦しかった日々の出来事がたちまち笑い話へと変わりましたね。
今回の作品は、映像学部の講義の成果として、初めて生まれた映画です。上映会をその日限りのイベントとして終わらせるのではなく、立命館大学映像学部の存在や活動を広く世間のみなさんに知ってもらうきっかけにしたいと思います。また、学部の発展や後輩の育成につなげていくための第一歩となってほしいです。
「嵐電の町、ひと模様」は、私たちの想いを映像に表現した作品です。一人でも多くの方に会場にお越しいただき、そのメッセージを受け止めてもらえればと思います。
お2人に聞きました!
中島先生とのエピソードは?

織田さん:撮影の大変さから、苦しい表情だった私たちに、「嘘の世界をつくっているのだから、楽しそうにやれよ!」と一喝してくださったんです。核心を衝いた指摘に、とても胸が震えました。
佐々木さん:中島先生はご自宅に何度も招いて下さったんですよ!映画は、その時代だからこそ起こりうる社会性を含む必要があり、人物と人物の葛藤のぶつかり合う模様を追求しなければならないということを教えて下さいました。それまでの自分の企画は、深みのないものだったなと気付かされましたね。
受講して成長したところは?

佐々木さん:助監督を務める仲間が、撮影の途中で辞めてしてしまうことがありました。そのとき、プロの監督補助の方に「君に人を巻き込む力が無かったんだよ」と言われ、私は「はっ」としました。辞めてしまったことは個人の問題だという気持ちがあったからです。自分にも非があること、力のなさに気付かされました。映画撮影には求心力が必要なこと、自分自身の行動を見つめなおすことを大事にしていきたいと思います。
織田さん:経験や知識がほとんど無かったので、一生懸命に頑張ることしかできませんでした。けれども、周りのスタッフから「織田だから映画制作論のプロデューサーが務まったんだ」と言ってもらえたことが本当に嬉しかったです。頑張り通せたところに意味があると感じました。それは、中島先生の企画を手伝わせてもらうことにつながったり、さまざまな人との出会いを生み出してくれました。やり抜ぬく力を自分の強みとして、活かしていきたいと思います。

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「嵐電の町、ひと模様」上映会 ※入場無料
【京都会場】
日時:2013年8月2日(金)、3日(土)19:20開演
場所:MOVIX京都
【東京会場】
日時:2013年10月11日(金)、12日(土)19:20開演
場所:MOVIX亀有
詳細はコチラをご覧下さい。
https://www.ritsumei.ac.jp/eizo/event/130710_randen%20.html
私たちがこの授業で取り組んだのは、撮影だけではなく、俳優の出演交渉やロケ地の選定、撮影の許可申請、スケジュール管理など多岐にわたります。中島先生のもとで撮影することやプロの俳優の方に演じていただくこと、プロを交えた現場は緊張の連続でしたね。学生である私たちが本当にできるのだろうかと常にプレッシャーを強く感じていました。
学生の感覚から、私たちスタッフのなかで甘えが出てしまい、取り組み姿勢にもゆるみが生じてしまうことがありました。そのせいで、撮影の進行に影響が出てしまい、一人ひとりの仕事量も増えて昼夜問わずの作業や打合せが続きました。そして、スタッフの離脱やスタッフ間の衝突が起こり、人間関係がギクシャクしてしまったのです。みんな、精神的にも肉体的にも追い詰められていたと思います。そんなとき、撮影期限が切迫していることが判明し、スタッフ全員が奮起しました。仕事のスピードも速まり、スタッフに一体感が生まれ、無事に撮影を終えることができたのです。
この経験を乗り越えることができたのも、苦楽を共に過ごした仲間の存在があったからだと思っています。どんなに疲れていても愚痴を言わず、作業に徹してくれた仲間の姿に支えられました。クランクアップ後の打ち上げでは、苦しかった日々の出来事がたちまち笑い話へと変わりましたね。
今回の作品は、映像学部の講義の成果として、初めて生まれた映画です。上映会をその日限りのイベントとして終わらせるのではなく、立命館大学映像学部の存在や活動を広く世間のみなさんに知ってもらうきっかけにしたいと思います。また、学部の発展や後輩の育成につなげていくための第一歩となってほしいです。
「嵐電の町、ひと模様」は、私たちの想いを映像に表現した作品です。一人でも多くの方に会場にお越しいただき、そのメッセージを受け止めてもらえればと思います。
お2人に聞きました!
中島先生とのエピソードは?
織田さん:撮影の大変さから、苦しい表情だった私たちに、「嘘の世界をつくっているのだから、楽しそうにやれよ!」と一喝してくださったんです。核心を衝いた指摘に、とても胸が震えました。
佐々木さん:中島先生はご自宅に何度も招いて下さったんですよ!映画は、その時代だからこそ起こりうる社会性を含む必要があり、人物と人物の葛藤のぶつかり合う模様を追求しなければならないということを教えて下さいました。それまでの自分の企画は、深みのないものだったなと気付かされましたね。
受講して成長したところは?
佐々木さん:助監督を務める仲間が、撮影の途中で辞めてしてしまうことがありました。そのとき、プロの監督補助の方に「君に人を巻き込む力が無かったんだよ」と言われ、私は「はっ」としました。辞めてしまったことは個人の問題だという気持ちがあったからです。自分にも非があること、力のなさに気付かされました。映画撮影には求心力が必要なこと、自分自身の行動を見つめなおすことを大事にしていきたいと思います。
織田さん:経験や知識がほとんど無かったので、一生懸命に頑張ることしかできませんでした。けれども、周りのスタッフから「織田だから映画制作論のプロデューサーが務まったんだ」と言ってもらえたことが本当に嬉しかったです。頑張り通せたところに意味があると感じました。それは、中島先生の企画を手伝わせてもらうことにつながったり、さまざまな人との出会いを生み出してくれました。やり抜ぬく力を自分の強みとして、活かしていきたいと思います。
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「嵐電の町、ひと模様」上映会 ※入場無料
【京都会場】
日時:2013年8月2日(金)、3日(土)19:20開演
場所:MOVIX京都
【東京会場】
日時:2013年10月11日(金)、12日(土)19:20開演
場所:MOVIX亀有
詳細はコチラをご覧下さい。
https://www.ritsumei.ac.jp/eizo/event/130710_randen%20.html